法の適用に関する通則法に定められた「婚姻の方式」とは、教会でしたとか、神前婚だったとかの”結婚式のやり方”といったことではもちろんありません。
婚姻の届出自体はどこの国でもすることができますが、法の適用に関する通則法の24条2項に「婚姻挙行地の法律による」とありますので、その婚姻手続きを行う国の法律の手続きに従わなければなりません。
日本で婚姻を有効に成立させるための要件は、二つあります。
一つ目は「実質的要件」としての婚姻意思の存在(及び民法所定の婚姻障碍の不存在)。
当事者間に真に婚姻関係を成立させようとする意思が存在しなければなりません
もう一つは、「形式的要件」としての届出(民法第739条、戸籍法第74条)が必要です。
(婚姻の届出) 第七百三十九条 婚姻は、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。 2 前項の届出は、当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。
戸籍法第七十四条 婚姻をしようとする者は、左の事項を届書に記載して、その旨を届け出なければならない。 一 夫婦が称する氏 二 その他法務省令で定める事項
以上のように、日本の法律は「届出」方式を採用しています。
(婚姻の成立及び方式)
第二十四条 婚姻の成立は、各当事者につき、その本国法による。
2 婚姻の方式は、婚姻挙行地の法による
3 前項の規定にかかわらず、当事者の一方の本国法に適合する方式は、有効とする。
ただし、日本において婚姻が挙行された場合において、当事者の一方が日本人であるときは、この限りでない。
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