
「新事業進出補助金って、事業再構築補助金と何が違うんですか?」
行政書士阿部総合事務所への問い合わせで、最も多い質問のひとつです。補助上限が最大9,000万円という規模から「事業再構築補助金の後継制度」と呼ばれることがありますが、制度の目的・対象・申請要件はまったく異なります。
混同したまま申請準備を進めると、要件を満たせずに時間を無駄にします。まずここで両者の違いを整理してください。
事業再構築補助金との決定的な違い
事業再構築補助金は、コロナ禍への緊急対応として設けられた時限的な制度です。
2021年に開始し、第13回公募をもって終了しています。「売上が10%以上減少している」ことが申請の前提条件でした。業績が悪化した企業が事業を立て直すための補助金でした。現在は新規申請を受け付けていません。
新事業進出補助金は、成長を目的とした平時の補助金です。
コロナ禍への対応ではなく、既存事業のノウハウを活かして新市場・高付加価値事業に進出し、企業規模の拡大と賃上げにつなげることが目的です(第4回公募要領 p.6)。業績が好調であっても申請できます。売上減少の要件はありません。
現在、第4回公募が進行中です。申請期間は2026年5月19日〜6月19日18時です。
申請できる会社の要件
第4回公募要領(p.6)に基づく主な要件は以下の通りです。
規模要件(中小企業者であること)
| 業種 | 資本金 | 従業員数 |
|---|---|---|
| 製造業・建設業・運輸業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業(一般) | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| 旅館業 | 5,000万円以下 | 200人以下 |
資本金・従業員数のどちらか一方が基準以下であれば中小企業者に該当します。
新事業進出要件
既存事業と異なる新事業への進出であることが必要です。具体的には次の3つの要件をすべて満たす必要があります。
① 製品等の新規性:申請事業者にとって初めて製造・提供する製品やサービスであること
② 市場の新規性:これまで取引のなかった新たな顧客層や業界を対象とすること
③ 新事業売上高要件:事業計画期間終了後に、新事業の売上高が申請時の売上高の10%以上を占める見込みがあること
製造業であれば「既存の加工技術を、これまで取引のなかった半導体製造装置メーカーへの部品供給に転用する」、建設業であれば「施工技術と保有地を活かして宿泊施設・サウナ施設に新規参入する」といったケースが、第2回採択者832件の中で多数確認されています。
投資規模の要件
補助金額の下限は750万円です。補助率が2分の1(中小企業の場合)であれば、最低でも1,500万円以上の投資計画が必要です。
申請できない会社の典型例
第4回公募要領(p.8〜9)に基づく主な除外事由は以下の通りです。
大企業・みなし大企業
大企業の子会社や関連会社で、大企業に実質的に支配されている企業はみなし大企業として対象外になります。具体的には、発行済株式総数の2分の1以上を大企業1社が保有している場合、または3分の2以上を複数の大企業が保有している場合が該当します。
過去の採択・交付決定が残っている場合
申請締切日(2026年6月19日)を起点に16か月以内に、新事業進出補助金・事業再構築補助金・ものづくり補助金のいずれかで採択された事業者は対象外です。また、申請時点でこれらの補助事業を実施中の事業者も対象外です。
投資計画が1,500万円未満の場合
補助金額の下限が750万円であるため、補助率2分の1の中小企業であれば実質的な最低投資額は1,500万円になります。
創業後1年未満の事業者
最低1期分の決算書が必要です。創業間もない事業者は対象外です。
ものづくり補助金との違い
2026年8月頃から、新事業進出補助金とものづくり補助金は「新事業進出・ものづくり補助金」として統合される予定です。現行制度での申請は第4回(6月19日締切)が最後になる可能性が高い状況です。
現行のものづくり補助金との主な違いは補助対象経費の範囲です。新事業進出補助金では建物費・広告宣伝費・販売促進費が補助対象に含まれます(第4回公募要領 p.23〜)。店舗・工場の新設費用や新事業の認知拡大のための広告費まで補助が受けられる点が特徴です。
行政書士阿部総合事務所への相談について
「自社が申請できるかどうか分からない」という段階から相談を受け付けています。
申請要件の確認だけであれば、初回相談60分以内で判断できます。「要件を満たしているか確認したい」「事業内容が新事業進出要件を満たせるか見てほしい」という段階からお越しください。
行政書士阿部総合事務所は認定経営革新等支援機関として、申請書類の作成から確認書の発行まで一括して対応します。税理士・中小企業診断士への別途依頼は不要です。
現在、第4回公募が進行中です。締切は2026年6月19日(金)18時です。
新事業進出補助金に申請できるかどうか、まず要件を確認してみてください。 →【無料診断はこちら】
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参考:第4回公募要領https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/docs/shinjigyou_koubo_4.pdf




