創業の相談を受けていて感じるのは、これから事業を始める方が困っているのは、必ずしも「情報がないから」ではないということです。
会社の作り方、創業融資、補助金、許認可。検索すれば、それぞれの情報は見つかります。それでも、「結局、自分は何から始めればよいのか」が分からない。候補物件が見つかったときに契約してよいのか、会社を先に作るべきか、融資の相談はどの段階でするのか。個々の情報を、自分の開業準備の順番へ置き換えるところで止まってしまう方が少なくありません。
この問題に正面から答えるため、行政書士阿部総合事務所は創業・開業支援の専用ページを作りました。
単に新しいサービスを告知するためのページではありません。事業の構想、資金、法人化、物件、許認可、開業後の手続きを一つの時間軸に置き、「いま何を考え、次に何を決めるのか」を確認できる入口を作ることが目的です。
個別には正しい判断でも、順番が合わないことがある
創業準備では、一つひとつの判断が間違っていなくても、進める順番によって後戻りが生じます。
例えば、良い物件を見つけたので賃貸借契約を結んだものの、その業種に必要な設備を置けなかったり、許認可の要件を満たせなかったりすることがあります。会社を設立してから事業計画を作り始め、資金や共同経営者との役割を考えると、選んだ法人形態が事業の実情に合っていなかったと気づくこともあります。
補助金が使えると考えて設備の話を進めたものの、契約や発注の時期が早すぎて対象外になることもあります。反対に、補助金の結果を待つことに意識が向きすぎて、開業時に必要な資金そのものの準備が遅れる場合もあります。
創業融資、会社設立、許認可、補助金は、別々の手続きに見えます。しかし、創業する本人にとっては、すべて同じ事業を始めるための準備です。だからこそ、個別の手続きを始める前に、全体の順番を一度確認する必要があります。
既存のページだけでは、創業者の疑問に十分答えられなかった
当事務所のサイトには、以前から創業融資、会社・法人設立、補助金など、テーマ別の案内ページがありました。
ただし、これらのページは、すでに「融資について知りたい」「会社を作りたい」と目的が決まっている方には届いても、まだ何を相談すべきか分からない方には選びにくい構成でした。
創業前の方が最初から専門家の業務区分を理解しているとは限りません。実際の疑問は、もっと生活や経営に近い言葉で表れます。
- 退職する時期は決めたが、開業までの予定を組めていない
- やりたい事業はあるが、売上の見込みを数字で説明できない
- 自己資金でどこまで賄い、いくら借りるべきか分からない
- 候補物件が出てきたが、契約前に何を確認すべきか分からない
- 個人で始めるか、会社を作るか決められない
- 補助金や融資を検討したいが、先に進めてはいけないことが分からない
新しい創業・開業支援ページでは、こうした疑問を出発点にしました。「どの手続きを依頼するか」より前に、「事業を始めるために何を判断する必要があるか」を見られるページにしています。
このページで伝えたかった三つのこと
1.まだ決まっていない段階でも相談できること
屋号、物件、法人形態、開業日が決まっていなくても構いません。事業計画書を完成させてから相談する必要もありません。
むしろ、大きな契約や発注をする前のほうが、選択肢を残したまま検討できます。何が決まっていて、何が決まっていないのかを確認し、次に判断すべき事項を明らかにするところから始められます。
2.融資や会社設立だけを切り離して考えないこと
売上の見込みがなければ、必要な運転資金や返済可能額を考えられません。必要な許認可が分からなければ、物件や設備を決められません。開業後の運営を考えなければ、法人化する意味も判断できません。
専用ページでは、事業の骨格、売上・費用、必要資金、融資、会社設立、許認可、補助金、開業後の対応を、互いに関係するものとして案内しています。
3.相談で扱う範囲と料金を先に明らかにすること
創業相談は、事情を聞くだけで終わるものではありません。事業の組み立て方、売上や資金の考え方、法人形態、物件、許認可、準備の優先順位について、その方の状況に応じた具体的な助言が必要になります。
そこで当事務所では、具体的な助言を伴う相談を「創業・開業設計相談」60分11,000円(税込)としました。オンラインと対面のどちらにも対応します。相談後には、次に決めることと取り組む順番をメールでお送りします。
お問い合わせの段階で、当事務所が対応できる内容か、相談日程、料金をご案内するところまでは無料です。融資・補助金については、対象となる可能性と当事務所で受任できるかの確認も無料で行います。
相談後に、事業計画作成、会社設立、許認可などを正式にご依頼いただく場合は、相談料を受任後の報酬に充当します。一方で、相談を受けた結果、自分で準備を進めると判断しても構いません。相談したこと自体が次の判断に役立つ形にしたいと考えています。
創業相談は「答えをもらう場」だけではない
創業時には、正解が一つに決まらない問題が多くあります。個人事業と法人のどちらがよいか、設備にどこまで費用をかけるか、開業時期を早めるか準備期間を取るか。事業内容、取引先、自己資金、家族の状況、将来の採用などによって、選択は変わります。
専門家の役割は、本人に代わって事業の方向を決めることではありません。選択肢と条件を見えるようにし、決めたことを実行できる計画へ落とし込むことだと考えています。
そのため、創業・開業設計相談では、完成した計画を持参してもらうことよりも、現在地を正確に共有してもらうことを重視します。分からない項目は「分からない」、未定の項目は「未定」のままで構いません。そこから、調べること、数字にすること、専門家や行政機関へ確認することを分けていきます。
専用ページは、相談前にも使える確認表にした
今回作ったページは、問い合わせを促すだけのランディングページにはしていません。相談できる段階、支援内容、料金、準備の順番、関連情報、よくある質問まで、一つのページで確認できる構成にしました。
すぐに相談する予定がない方でも、ページを読みながら、次の項目を確認できます。
- 誰に、何を提供する事業なのか
- 客数・単価・原価から売上を説明できるか
- 設備費だけでなく、開業後の運転資金を見込んでいるか
- 物件契約前に、許認可や設備条件を確認したか
- 融資、会社設立、許認可、発注の時期を同じ工程表で見ているか
- 自分で行う作業と、専門家へ依頼する作業を分けているか
この確認で準備不足に気づければ、それだけでも専用ページを作った意味があります。
「何を頼むか」が決まる前に相談してよい
行政書士阿部総合事務所では、創業塾での講師経験と、認定経営革新等支援機関としての知見を踏まえ、構想段階から開業後までを見通して相談に対応しています。東京以外の方もオンラインで相談できます。
相談のタイミングに迷っている場合は、「契約や発注など、後戻りしにくい決定をする前」が一つの目安です。まだ何を依頼するか決まっていなくても、現在地と判断の順番を確認することはできます。
創業・開業設計相談:60分11,000円(税込)/オンライン・対面対応
お問い合わせ:お問い合わせフォーム、または 050-5881-7782(平日9:00〜18:00)
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