誰に何をどのように商品やサービスを提供するのかを考えてみることは、とても大切です。
そんなの考えているし、当たり前だよね。
と感じたかも、ぜひもう一度考えて見ましょう。
”こんなに素晴らしい商品なのにどうして売れないんだろう”
”まあ、いつか世の中に良さが知れ渡ったら自然に売れていくだろう”
いつまででも耐えることが出来ればそれでも良いのかもしれませんが、経営資源には限りがありますよね。
それに、じゃぶじゃぶに溶かしても良いほど資金が潤沢という企業もないでしょう。
最小限で最大の効果を発揮したいのは、どの企業でも同じです。
特に、創業段階は、マーケティングにかける費用もできるだけ絞りたい。
だからこそ、「誰に何をどのように」という視点が大切になります。
創業塾に講師登壇した際にも、受講生皆さんの商品やサービスは誰に売るのですか?と、毎回聞いています。
例えば、地域の小さなレストランであれば、まずは、その地域の周辺の住民や勤務地として利用している方々が最初に考えるターゲットになりますよね。
居酒屋形態であれば、会社終わりのサラリーマン層が利用してくれると客単価も上がりそうです。
コロナ禍の今では気をつかうところですが、宴会需要にも応えることが出来れば、ある程度売上の先読みも出来ますよね。
事前に予約してくれるでしょうから、食材の仕入れも余裕を持って検討できますし、スタッフの手配も事前に組むことができます。
また、地域で自然素材の雑貨店を始めてみたいと思ったとしましょう。
さて、誰が買いに来てくれるのでしょう?
ファッション系のアイテムや、インテリア商品なども揃えたい。
ですが、今はネットショップで購入しますよね、皆さん。
https://markezine.jp/article/detail/34227
このコロナ禍で、洋服を購入する際にネットショップの利用割合は増えています。
お店に足を運ばなくなったという現実がありながら、どのようにすればお店に来てもらえるのでしょうか?
また、地域の誰がお店に来てくれるのでしょう?
ネットショッピング全盛とはいえ、お店で買いたいという希望はありますよね。
例えば、実際に手にとってみてみたい。
洋服であれば、実際に合わせてみないとサイズがわからない。
店員さんから似合う服のアドバイスが欲しい。
店員さんとお喋りしてみたい、という思いもあるかもしれません。
過去にネットショッピングで失敗した経験がある人、という絞り込み、とか。
年齢層、男性女性の別、価格帯などでも、”誰に売るのか”、もしくは、”誰に買って欲しいのか?”を考えることになります。
こうしてみると、考えることはたくさんありますよね。
良い商品、良いサービスだから売れるというわけではないのは皆さんご存知のとおり。
多くの経営者層からお話しを聞かせていただく仕事をさせてもらっていますが、皆さんそこを苦労されています。
”誰に何をどのように”を考えに考えたところで、だから売れていくというものでもありません。
だけれども、そこを考えることは何よりも無駄に経営資源を使わないということに繋がります。
行政書士阿部隆昭