「赤羽、遠いっす」
相互紹介を前提としたある起業家コミュニティーに所属しています。
言葉の使い方って本当に大切だなあと実感しました。
言葉の選び方で信頼を失うこともあるし、信頼を積み上げることもできる。
「相互紹介」ということなので、お互いのビジネスを提案して、何らかの「紹介」をいただくのがその交流会に参加することメリット。
私の場合は、10月6日に開催する「その場で公開できるペライチで作るホームページセミナー」を提案しました。
セミナー会場は、私の事務所が入居しているビルの会議室。
つまり赤羽。
赤羽が遠いかどうかは、池袋駅赤羽駅間7分という時間以外に東京の外れ、もうちょっとで埼玉県という印象があるからなのでしょう。
それでも、ですね。
初対面の相手に、「赤羽、遠いっす」という言葉を選択するのはどうかと思う。
何も目の前にいるその方にセミナーに来て欲しいと思っている訳でもなく、遠い近いはセミナー参加者の活動エリアを基準にするべきであって、そういった視点にすぐにはならない人なのだなあと瞬間的に判断しました。
と同時に、信頼は出来ない人だな、という判断も。
ざっくばらんな話ができる事業パートナーの関係であれば全く問題ないと思いますが、これから連携を作り上げようとする関係性の中では言葉の選び方には慎重になるべきです。
では、なぜ雑な言葉を使ってしまうのでしょうか?
本人のパーソナリティーも問題もありますが、相手に尊敬の念を持っていないから雑な言葉を選んでしまうのです。
もしもあなたの大切な恩師を目の前にして、あるいは、これから大切な人になるであろう方を目の前にして、
「赤羽、遠いっす」
とは、どうでしょうか?
そのような言葉を選びますか?
しませんよね?
彼女の対応から、創業を支援をする側の私が何を学んだかというと、特に事業パートナー選びに慎重になる創業期にこそ、信頼に繋がる丁寧な対応を心がける必要があるということ。
逆に言えば、言葉の使い方、言葉の選び方に最大限の配慮をすることで信頼を形作ることができる可能性があるということなのです。
もちろん、言葉の選び方だけで信頼が形作られる訳ではありません。
がしかし、顔の表情と同じように、言葉遣いは人間性を表やすく、また判断の対象にされやすいから気をつけたいところです。
様々な要素もあり、私自身はその起業家コミュニティーから離れる方向で行動することを決断しました。
私自身の創業支援のスタンスの一つとして常に心がけていることは、目の前の創業者は私たちと同じ経営者に変わりがないこと。最大限の尊重を持って相手へ配慮しています。
たまたまその瞬間は、支援をする立場を支援を受ける立場に別れてはおりますが、「場」が違えば逆の立場になることもあるわけです。その意味で言えば、相互に紹介はしませんが、相互に尊敬すべき関係性ではあるわけです。
私が行政書士であるから殊更、言葉選びに慎重になる訳ではないとは考えますが、どうでしょうか?
今回、お伝えしたかったこと、伝わりましたでしょうか?
解決支援コンサルタント行政書士阿部隆昭