うちの会社が申請できる補助金助成金があるのかどうか分かりません。なのでそれを探して欲しい。ついては、その補助金が申請できるときにお金は支払います。
という「依頼」なのですが、これが実は相当に労力が必要な作業です。
まず、その会社の状況が分からないので、ヒアリングをする必要があるのですが、それさえも膨大な作業が発生します。
さらに、会社の状況がわかったとしても、どのような事業プランがあるのかが確定できないので、おおよそ”申請できそうな”補助金助成金を情報の海から拾い出す作業をします。
もちろん、顧問先企業や調査報酬を支払うことで依頼される企業であれば問題ありません。
作業報酬として相応の対価をいただけるので。
なのですが、探す作業は無償奉仕で、補助金申請をすることが決まったときにその補助金申請分の報酬を支払います、といった経営姿勢では満足いく支援は受けられないでしょう。
例えば、補助金Aが見つかったとしても、当社の判断でAは申請しないとなった場合、結果的に調査に動いた対価は得られません。
さらに、補助金Aを申請したとしても、着手金や成功報酬の金額がおり合わないケースも十分に考えられます。
補助金を探すための「時間」や「労力」を自社でかけず、またそれを第三者に依頼するけれどもその分の対価を支払いたくない、というのはビジネスルールとして、ビジネスマナーとしても違和感を感じます。
とはいえ、こういった対応をされる経営者は本当にごく一部。
以前、別事業で面識がある経営者であるだけに、とても残念な気持ちです。
行政書士阿部隆昭