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「香典葬」香典の範囲で葬儀をまかなえるというけれど|行政書士阿部総合事務所

September 22, 2015
約 3 分

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高齢者住宅新聞2015年9月2日に

「香典葬」全国に普及

という記事がありました。

 

埼玉県さいたま市にある福祉葬祭さんが取り組んでいる「香典葬」

福祉葬祭さんは、埼玉県内の専門葬儀社のトップなのだそうです。

記事をよく読むと、全国に普及している、のではなく、全国に香典葬の良さを発信しているとのこと。

 

てっきり、全国的に香典葬なるものが普及しているのかと勘違いしてしまいました。

 

新聞記事を読んでいる限りなのですが、この香典葬って、本当に出来るのかなと思いました。

 

なぜなら。

 

例えば、香典額は親戚を含めて平均7000円で、会葬者が100人来ることが予想されると、70万円の予算で葬儀を行います。

蓄えがなくても、香典が集まれば葬儀は出来ます。生花祭壇や生演奏など、送る人の心を形にすることができます。

また、会葬者からの「いいお葬式だったね」という言葉は、遺族だけでなく、亡くなった人への贈りものになります。

 

後段はまったくそのとおりなのですが、実際に葬儀を行った自分からすると、前段は疑問です。

 

仮に一人7000円で100人集まって70万円

 

70万まるまる葬儀社さんに払ったら、

香典返しはどうするんですか?

お車代や料理や宿泊代など、もろもろの費用の原資は?

 

蓄えがあったら別にいいんですよ。

お金に色はついていないので、香典からだろうが、蓄えからだろうが70万払える。

 

しかし、「蓄えがなくても」とあるので、状況はまったく異なります。

 

自分たちの場合、香典返しは、香典の半額基準で選んだりしましたからーおそらくそれが一般的だと思いますー、手元に残るのは葬儀費用に使えるのは35万円です。

残った香典の額の中から諸々の費用を支払うとすれば、香典はほぼ消えていきます。

 

ただですね、この香典額ですべて葬儀費用ってまかなえるんじゃないか?!って誰でも思うことだなと。

自分らも思いましたから。

 

でも、葬儀を行っていくうちに、決まった費用は出ていきますし、

「そう、うまくはいかないね」

ってなるわけです。

 

香典からすべて支払ってチャラになる。

 

確かにそれが叶えばいちばんいいと思うんですが、実際にはどうなんでしょうね。

行政書士阿部隆昭

行政書士行政書士阿部隆昭
創業支援と資金調達に強い東京都北区赤羽の行政書士阿部隆昭。
事業計画書作成支援、創業融資申請サポート、補助金助成金申請、契約書作成、ビザ申請など、中小企業支援業務をメインに業務を行なっています。
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