東京都北区が今後10カ年〔平成27年度(2015年度)〜36年度(2024年度)〕に行う施策の内容を明らかにした「北区基本計画2015(案)」が公開されています。
http://www.city.kita.tokyo.jp/kikaku/kuse/koho/kocho/public-comment/h26/documents/attachment_1.pdf
膨大なボリュームなのですが、読んでいると私たちが住む街北区の現状や課題、それに対する取り組みが理解出来るようになります。
「北区の魅力や新たな価値の創出」の一環として、「東京オリンピック・パラリンピックを見据えた北区の魅力の発信」をすることが位置づけられています。
具体的には、
②東京オリンピック・パラリンピックを見据えた北区の魅力を発信できる施策の展開
2020 年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを見据え、国内唯一のトップアスリートの拠点施設であるナショナルトレーニングセンター(NTC)と連携を図り、オリンピック・パラリンピックの日本代表選手の輩出をめざす取り組みのほか、NTC や東京都障害者総合スポーツセンターや区立スポーツ施設など北区内の貴重な資源を活用しながら、十条から赤羽までのエリアを中心とした「ROUTE2020*トレセン通り」の設定(*はコミュニケーション・マーク)など、オリンピック・ムーブメントを推進します。
このほか、外国人観光客に対応できる、商店街に対する事業展開や、小・中学校記録会を通じた子どもの体力向上にかかる取り組みのほか、障害者のスポーツ参加を推進するためのスポーツ施設のバリアフリー整備など、スポーツを楽しみながら地域に集う「トップアスリートのまち・北区」の実現をめざします。北区基本計画2015(案) 4ページ
99ページに書かれている「生涯学習の推進」
区民一人ひとりが、自己の人格を磨き、自分の人生を心豊かに生きていくために、また、暮らしや社会の問題を主体的に解決し住みよい地域づくりを進めていくために、生涯にわたって自発的に学び続けることが重要です。
北区基本計画2015(案) 99ページ
また、平成 32 年(2020 年)の東京オリンピック・パラリンピックの開催決定を契機に、日本文化を発信することはもとより、ホスピタリティの精神にあふれた地域社会づくりの気運を高め、そこから発する他者とのつながりや多様性を受容した「おもてなし」の心を持ったボランティア活動への支援が求められています。
北区基本計画2015(案) 100ページ
私たちが区民プランナーとして関わった「平成26年度来たKITAオリパラプロジェクト区民企画講座」も、その生涯学習の一つとして開催されたと理解しています。
講座そのものは終了しましたが、そこに参加された皆様や私たち区民プランナーが継続して学ぶことができる場が欲しい。
大勢でいろいろなことを学ぶほうが知見も深まり、より大きな動きになると思います。
そんな思いを体現するために、ある団体を組織しようと考えています。
最初は、区民企画講座に参加された方に向けた案内を差し上げる予定です。
もちろん、講座参加者に限定する理由もなく、北区区民である必要もないと個人的には思っています。
学びの場に参加することを地域や経験などの属性によって制限する理由は何もありません。
組織しようとする団体の理念は何なのか?
何でもいいから集まろう!といったことでもOKだとは思います。
しかし、オリンピックパラリンピックの理念を講座で学び体験した私たちとしては、目指すべき方向性は当初から定めたい。
先日、ブログでも書いたスノーピーク山井社長の言うところの「真北の方角」です。
上記の基本計画にはその指針となるべき大切なキーワードが書かれていました。
「自己の人格を磨き、自分の人生を心豊かに生きていくために、また、暮らしや社会の問題を主体的に解決」
「ホスピタリティの精神にあふれた地域社会づくり」
「他者とのつながりや多様性を受容」
どこを目指すのか?
目指す方向さえ決まっていれば、途中、道に迷ったとしても、暗闇に迷い込んだとしてもたどり着くことは出来るはず。
この団体の「真北の方角」は、次のようになると私は考えています。
オリンピックパラリンピックを契機として、暮らしや社会の問題を主体的に解決するために学ぶこと。
そのための方法として、「他者とのつながり」や「多様性を受容」などについて学習していく。
一見、「オリンピックパラリンピックを契機として」がムダなのような気がするかもしれませんが、そうではありません。
オリンピックパラリンピックという世紀のイベントが来る。
それが、私たちの住む日本に来る。
ほとんどの人がオリンピックパラリンピックに注目するでしょう。
その注目を浴びるオリンピックパラリンピックの背景には様々な社会問題が横たわっています。
オリンピックパラリンピックから垣間見える社会問題は、実は私たちが直面している社会の問題と完全にイコールです。
つながっています。
だからこそ、誰もが注目するオリンピックパラリンピックを絶好の契機として捉え社会問題の解決に向けて取り組むべきなのです。