「万一、あなたのご家族の病気が治る見込みがなく、死期が近くなった場合,延命のための医療を
受けることについてどう思いますか。」
全国の55歳以上の男女を内閣府が調査士た「平成24年度 高齢者の健康に関する意識調査結果」が興味深いです。
延命治療拒否の意向を示しているのは、80歳以上が86.4%、その他の年代は90%以上となっています。
対して、「少しでも延命できるようあらゆる医療をしてほしい」と回答したのは全年代の5%ほどです。
55歳以上のほとんどの方が、延命治療拒否の意向を持っているようです。
さらに興味深いのは、自分についての延命治療の考え方が調査年度によって変わり続けていること。
延命治療拒否の割合は、平成14年度調査81.1%、平成19年度調査87.7%、平成24年度91.1%と増え続けています。
私のお客さまで過去にこう仰る方がおりました。
「延命治療の意思表示をしない親父は家族の敵!」
いざという時に残された家族に迷惑がかかるようなことはなるべくしたくないと思っている高齢者は多いです。
ですが、延命治療の拒否の意思表示の場面は、どうしても自分の「死」を意識して決めなければならないので決めたがらないのも事実。
もしも延命治療拒否の意思表示をしていない場合には、残された家族にとって大変厳しい決断を迫られることになるのです。
私、行政書士阿部隆昭が著作・企画・総合監修し全国発売されているアクティブシニア向けのエンディングノート『マイライフバインダー』にも、延命治療のページを用意しています。
”財産を持っていないからエンディングノートには書くことがない”
”人付き合いが少ないからエンディングノートは必要ない”
そう思っている方でも、延命治療を拒否したいという旨はエンディングノートにかけるはずです。
エンディングノートに書くことで意識が向いたら次は、公証人役場で「尊厳死宣言公正証書」を作りましょう。
私も業務として何人もの「尊厳死宣言公正証書」作成をお手伝いしておりますが、いざ延命治療の場面になったとき単にエンディングノートに書くだけではなく、「尊厳死宣言公正証書」があるととても心強いものになります。
この機会にご自分の延命治療について考えておいてくださいね。
そして。
結論がついたら、ぜひそれを書面として残してください。自分で決めただけでは残された家族は分かりませんよ!
エンディングノート実践家 動物占いは慈悲深きトラの野獣系行政書士阿部隆昭