中小企業のためのソーシャルメディアポリシー策定コンサルタント行政書士阿部隆昭です。
リスク対策だけではない顧客との関係構築を最大化する御社だけのオリジナリティあるソーシャルメディアポリシー、ソーシャルメディアガイドラインの作り方をお教えしています。
今回は、中小企業(個人事業主、中小事業者)のソーシャルメディアポリシー、ソーシャルメディアガイドラインの作り方、定め方について一緒に勉強してまいりましょう。
ソーシャルメディアポリシーは多くの場合、次のような構成、章立てで作られています。
ソーシャルメディアポリシーの代表的な構成、章立て
1.ソーシャルメディアポリシーの目的
2.行動指針
3.心構え
4.関係各位(法令遵守、公式見解等)
5.お問い合わせ先
6.公式アカウント一覧
以上の6つの項目に絞って大企業の事例を見ていくのが中小企業のソーシャルメディアポリシーの効率的な定め方と言えるでしょう。
例えば、ソーシャルメディアポリシーの「目的」をゼビオグループのソーシャルメディアポリシーから引用してみます。
【ソーシャルメディアにおける情報発信や対応についての自覚と責任】
インターネットへの情報発信は、あらゆる背景や事情を持つ不特定多数の利用者がアクセス可能であることを常に意識します。情報発信にあたっては、法令やゼビオグループが定めた行動規範の遵守を厳格に自らに課します。一人ひとりの情報発信が少なからぬ影響を持つことを十分に認識します。【適切な情報共有によるマーケティングコミュニケーションの促進】
ゼビオグループ社員と、ステークホルダーとがコミュニケーションを通じて絆を強くすることは、社員個人の価値を高めるだけでなくゼビオグループブランド向上に多大な貢献をもたらすことを常に認識します。
また、もう一社、グリコのソーシャルメディアポリシーも見てみます。
2. ソーシャルメディアポリシーの目的
グリコグループおよび役職員が ソーシャルメディアを通じて、広くコミュニケーションを図ることにより、社会やユーザーとの良好な関係を築くとともに、グリコブランドのイメージや価値の向上に貢献します。
不適切な姿勢や認識の下で ソーシャルメディアを利用することにより、発信した者だけでなく、グリコグループのブランドイメージを毀損し、信頼性を損ねる結果になること、お客様およびお取引先様など個人や団体に対してご迷惑をお掛けすることを回避します。
各企業のソーシャルメディアポリシーの目的では、どういった想いを持ってソーシャルメディア活用をしているのかを定めている企業が多いですね。グリコとゼビオグループとのソーシャルメディアポリシーの目的で共通している言葉があるのに気付きましたでしょうか?
それは、「ブランド価値の向上」
ソーシャルメディアポリシー上で、この言葉を使っている企業はとても多いのです。
各企業のソーシャルメディアポリシーを見ていくと、そういった共通ワードにアンテナが立つようになります。その段階まで来るとソーシャルメディアポリシーの感覚もだいぶ鋭くなってきているはずです。
ソーシャルメディアポリシーとして定める「行動指針」、「心構え」、「関係各位」の定め方も同様にして多くの事例を見ていって下さい。
幸いにして、今の時代、インターネットを利用すれば好きなだけ情報を手に入れることが出来ます。
ソーシャルメディアポリシー策定コンサルタント行政書士阿部総合事務所のYouTubeチャンネルでも30社ほどの企業のソーシャルメディアポリシーを動画で解説しています。
なるべく多くの事例を見ながら御社のソーシャルメディアポリシーの原案のイメージを作って下さい。
さて、行政書士阿部総合事務所は行政書士業務を本業とする専門職の事務所です。
通常、ソーシャルメディアポリシーというとWEB関連のコンサルティング企業が策定することがほとんどだと思います。
そのような状況の中、どうして行政書士がソーシャルメディアポリシーの策定をご支援しているかと申しますと理由は二つあります。
行政書士阿部隆昭は、契約書作成、社内規程策定業務を通じて、一つの文言の意味や重さを知っているから。
契約書として使う言葉は大変に気をつかいます。
法律的に正しいものになっているか?、違った解釈と取られる恐れはないか?、契約当事者のパワーバランスとして問題ないのか?
考えられるあらゆる要素に検討し、一つの言葉として集約します。
行政書士阿部隆昭が策定支援するソーシャルメディアポリシーにもそれは活かされています。
というのも、ソーシャルメディアポリシーはインターネット上に置かれ、社会に対して公表するものです。
ソーシャルメディアポリシーに使う言葉一つひとつについて言葉の意味や重さを勘案しながら社会に公表するのに相応しいかを検討するのです。
ありきたりのソーシャルメディアポリシーを模倣して終わり、というわけではもちろんありません。
行政書士阿部隆昭は、補助金支援業務を通じて、事業主様の想いを文字として表現する術を知っているから。
ちょうど先月、平成29年1月のこと。小規模事業者持続化補助金申請のご依頼を遠方の事業者さまからご依頼頂いたときでした。当職が経営者様から補助金を利用して取り組みたい事業の内容をヒアリングし、それを補助金申請書に掲載するのに相応しいに文章に再構築して提案させて頂いたときにこう仰って頂きました。
当社が本当にやりたいこと、社会に対して貢献したいことが何かということがわかりました!
当事者の事業者さま本人でさえ、いや本人だからこそ分からなかったことをあぶり出すのを得意としています。
ソーシャルメディアポリシーも同じなのですね。
ソーシャルメディアを活用することで実現したい未来や、お客さまとの関わり方などを御社だけの言葉として表現することが出来るのは、行政書士として様々な業務に取り組んでまいったからだと考えています。
こちらの記事にも書きましたように、ソーシャルメディア活用の変化に伴って、これからの時代のソーシャルメディアポリシーはリスク対策にプラスして「顧客との関係構築を最大化」する内容とすべきです。
「大企業のように大々的にソーシャルメディアを活用しているわけではないのでリスク対策なんて必要ない、だからソーシャルメディアポリシーも不要」
という中小企業の事業主様がいらしても、
お客さまとの関係づくりは必要ない
そう仰る事業主さまは、いらっしゃらない、ですよね。
「リスク対策など必要ない」、という中小事業者でもソーシャルメディアを活用している以上はソーシャルメディアポリシーを定めてください。
ソーシャルメディアポリシーの定め方の基本は多くのソーシャルメディアポリシーの事例を見ながらソーシャルメディアポリシーのイメージを持っていただくのが最初にやることです。
そのうえで、お客さまが御社のソーシャルメディアポリシーを見たときに、御社の取り組みが伝わるような活き活きとしたオリジナリティのある表現でソーシャルメディアポリシーを組み立ててください。
中小事業者のほとんどは、WEB活用を推進している業者に数百万円かけてソーシャルメディアポリシー策定を依頼する「体力」もないのが普通です。
であるならば、ぜひ御社の経営資源を最大限に利用してソーシャルメディアポリシーを内製してみましょうよ。
それが、行政書士阿部隆昭が教えるソーシャルメディアポリシーの正しい定め方の本意です。