駅前などにあるお店にある「天然たい焼き」。
前々から不思議だったんです。
生のお魚ではない「たい焼き」なのに天然?ってどういうことだろう。
「天然」があるっていうことは、「養殖」もあるのだろうか。
ググってみると、「日本あんこ協会」のWebページに辿り着き、いろいろとなるほどなあと感心しました。

創業段階におけるメタファーを活用した認知度向上の重要性
起業家にとって、製品やサービスをリリースする最初の段階で「認知度を高めること」は非常に重要です。この段階では、単に製品を作るだけではなく、市場にその価値をしっかりと伝えることが必要。「天然たい焼き」と「養殖たい焼き」というメタファーを使うことで、消費者に対して、手間と時間をかけた「天然」の良さと、効率的に生産された「養殖」の良さをうまく伝えられるのです。
新しい商品やサービスをリリースするときにメタファーが重要な理由は、以下のポイントに集約されます。
1. 複雑な概念をわかりやすく伝える
新しい商品やサービスが提供する価値や特徴は、しばしば複雑で抽象的になりがち。特に革新的なアイデアや技術を活用した商品では、消費者がそれを理解するまでに時間がかかることがあります。そのようなとき、メタファーを使うことで、難解な概念を日常的な言葉やイメージに置き換えることができ、顧客にその意味を簡単に伝えることが可能になります。
例えば、「天然たい焼き」を使用することで、手間をかけて作られた商品であることが、製品の特徴や品質へのこだわりを視覚的にも伝えやすくなりますよね。このようにメタファーは、商品やサービスの本質をすぐに理解できる手段となります。
2. 感情的なつながりを生む
メタファーは感情に訴える力を持っています。製品やサービスがどのようなメリットを提供するのかを論理的に説明するだけでなく、その製品に対する感情的なつながりも作り出せます。「天然たい焼き」のように、手間を惜しまない製品の作り方を強調することで、消費者は「丁寧に作られたものには価値がある」と感じやすくなります。この感情的なつながりは、商品やサービスに対する忠誠心や信頼感を育む要因となります。
3. ブランドの差別化
競争が激しい市場では、商品やサービスを差別化することが成功のカギを握ります。そのようなとき、メタファーを使うことで、競合と一線を画す独自性を強調することができるでしょう。たとえば、「天然たい焼き」と「養殖たい焼き」を対比させることで、手間ひまをかけた商品作りを重視するブランドの姿勢を強調できる。メタファーを使って独自の価値観を伝えることで、他のブランドとの差別化を図ることができます。
4. 消費者の記憶に残りやすい
メタファーは視覚的、感覚的にインパクトを与えるため、消費者の記憶に残りやすくなります。現に、一般消費者である当職の記憶にも刻み込まれました。新しい商品やサービスが消費者にとってわかりやすく、印象的であれば、リピート購入や口コミの発生率が高まります。例えば、特定のメタファーが消費者の心に強く印象づけられると、それが購入意欲を促進し、商品が記憶に残る要素となります。
5. ストーリーテリングを強化
メタファーはストーリーテリングを強化する道具としても有効。新しい商品やサービスに関連したストーリーを語る際、メタファーを使うことで話の流れが自然で分かりやすくなり、顧客にとって感情的に訴えかけることができます。たとえば、商品開発の背景や理念を「天然たい焼き」の職人技のように表現することで、商品の製作過程に対する尊敬や愛情を消費者に伝えることができ、商品の魅力が増します。
6. 記号的価値を生み出す
メタファーは、商品やサービスが持つ記号的価値を生み出す役割も果たします。消費者があるメタファーに共感し、それを自分の価値観やライフスタイルと結びつけた場合、その商品はただの物理的なアイテムではなく、象徴的な意味を持つ存在となります。「天然たい焼き」のようなメタファーは、単に美味しいという価値を超えて、手間ひまかけて作られた誠実なものという価値観を反映する記号となり、消費者にとって大きな魅力を持つものになります。
まとめ
新しい商品やサービスをリリースする際、メタファーを使用することができるか出来ないを試してみる。
製品・サービスの本質を伝えるため、感情的なつながりを作るため、ブランドを差別化するため、記憶に残りやすくするため、そしてストーリーテリングを強化するために非常に大切であることはこれまで書いたとおりです。メタファーをうまく活用することで、消費者に対して深い印象を与え、商品やサービスへの理解を深めてもらうことが可能となり、それが持続的な経営につながると弊所では考えます。
ところで。
先日、「天然」と「養殖」のたい焼きを連続で食べる機会がありまして。
順番としては、「天然」がメタファーであることを知った後のことです。
繁華街の駅ビル内の「養殖」たい焼き屋さんは、あんこが、ふっかふかの生地に挟まれている感じでした。ホットケーキみたいに甘くて美味しい。「養殖」も全然美味しいじゃん、って思って。
そこからすこし離れたところに、「天然」のお店が。確かに、たい焼き器?が一匹づつ独立しているのが見えます。噂では、一匹づつ焼くので、皮が薄くてパリパリ香ばしいらしいのですが、食べてみるとまさにそのとおり。「養殖」を食べた後だから余計にそう感じるのか、これがまためちゃくちゃ美味しい。価格的にはほぼ3倍ですが、満足感はとても高い。とはいえ、「養殖」にはそれなりの良さがあることも「天然」の後だとわかりました。
結局、たい焼きは美味しい。
行政書士阿部隆昭