平成28年9月27日の日経新聞に大きなニュースが載っていましたね!
「政府は27日に初会合を開く「働き方改革実現会議」で外国人労働者の受入れを検討する。介護や育児、建設など人手不足の分野で外国人労働者を受け入れるため、法整備をめざす。あらかじめ分野ごとに受け入れ数を決めて管理する制度を設け、単純労働の外国人受入れに事実上、門戸を開く」
人材不足が経営課題となっている企業にとっても、就職先を探している外国人留学生にとっても、「働き方改革実現会議」の行方を見守っていく必要があります。
どうしてかといいますと。
外国人留学生の方などは情報が行き渡っていると思いますが、これまでの就労ビザは原則、外国人は単純労働では日本に在留することが出来ませんでした。
例えばですね、建設業者さんが人材不足で悩んでいるとしても、単純作業では外国人労働力をアテにすることが出来ません。
運送業者のトラック運転手として働くとしても就労ビザの許可は下りないのが原則です。
なぜなら、建設作業員の労働も、トラック運転手の労働も、入国管理行政上は単純労働とされるから。
では、どういった外国人であれば就労ビザの変更が認められるかといいますと。
外国人特有のスキルを持っている、というのが典型的な事例です。
例えば、通訳、翻訳、広告宣伝、貿易などは、外国語及び日本語に堪能であり、相手国の外国文化にも通じていることが必要なので就労ビザへの変更が認められる可能性が高くなります。
これが今までの日本の入国管理政策なのですが、これを根本からひっくり返すのが今回の「働き方改革実現会議」で検討されていることなのです。
大事なことなのでもう一度いいますと。
「働き方改革実現会議」の行方によっては、外国人の単純労働が認められる可能性がある。
日本で働きたい外国人にとっては朗報です。
単純労働に外国人の助けを借りたい企業にとっても、課題であった人材不足が解消します。
もちろん、日本人の働き口はどうなるのか、単純労働解禁によって大量の外国人が流入してくるのでは?といった様々な懸念事項はこれから「会議」で検討されることでしょう。
日本人、外国人の働き方に大きな影響を与えるであろう「働き方改革実現会議」の内容は今後もこのブログで報告してまいります。
働き方改革実現会議のリンクと、東京商工会議所のアンケート結果を参考資料として貼っておきます。
行政書士阿部総合事務所 行政書士阿部隆昭