行政書士は書類作成に関する専門家です。
といっても、行政書士ができる業務はかなりの種類がありますので一人の行政書士がその全てに精通しているわけではありません。
お医者さんの「◯◯科」のように専門としている分野があるのです。
中でも、私は相続や遺言、エンディングノートの作成や、契約書の作成を得意としています。
「契約書を読む」といったりすることがあるのですが、小説のように読んでいるわけではありません。
専門職なりの「読み方」がそこにはありまして。
いくつもの契約書を読み込むことで身につく感覚と、意識して気を付けることもあります。
注意したいのは、
主語が誰なのか?
ということ。
主語が錯綜して分かりにくいものや、表記されていないので推測が必要になるものもあります。
ほとんどの場合、契約には権利と義務がつきまといます。
主語が誰なのかということは即ち、権利があるのは誰なのか?、義務を負担しているのは誰なのか?
ということを明らかにしたいからです。
マンションを借りる場面でも賃貸借契約書を交わすでしょうし、住宅を購入すれば銀行と金銭消費貸借契約をする方も多いでしょう。
一般の方は、契約書を見ずにハンコを押してしまう場合がほとんどだと思いますが、「主語は誰なのか?」という一点だけを気をつ
けて全文を読んでみると良いと思いますよ。
自分がどのような義務を負っているのかが、よーく分かると思います。
”こんなことになっていたのか?!”と、コワくなるかもしれませんね。