資金調達と外国人雇用に強い行政書士阿部総合事務所

認定経営革新等支援機関(中小企業庁)

『日本の船』ってそもそも何?、20トンってどれぐらい?|行政書士阿部総合事務所

November 6, 2014
52881 views
約 4 分

海難事故が起きた場合などに、「日本の船」という用語が使われることがあります。

そもそも「日本の船」って何でしょうか?

調べてみました。

根拠は船舶法第1条。

第1条〔日本船舶の要件〕
左の船舶を以て日本船舶とす
一 日本の官庁又は公署の所有に属する船舶
二 日本国民の所有に属する船舶
三 日本の法令に依り設立したる会社にして其代表者の全員及び業務を執行する役員の三分の二以上が日本国民なるものの所有に属する船舶
四 前号に掲げたる法人以外の法人にして日本の法令に依り設立し其代表者の全員が日本国民なるものの所有に属する船舶

つまり以下のものもが所有している船のことを「日本の船」と言うのですね。

国又は自治体、
自然人たる日本国民、
一定数の日本国民が役員になっている会社その他の法人

また、土地建物のように登記(登録)というシステムで国が日本船舶を把握するようになっています。

不動産の登記と違って、「登録を為すこと要す」となっているので、登録が必要的。

第5条〔登録、船舶国籍証書〕
日本船舶の所有者は登記を為したる後船籍港を管轄する管海官庁に備へたる船舶原簿に登録を為すことを要す
②前項に定めたる登録を為したるときは管海官庁は船舶国籍証書を交付することを要す

ただ、すべての船に登録制度が適用になるわけでもなく小さな船については登録は必須ではありません。

第20条〔小型船舶・櫓櫂船に対する適用除外〕
第四条乃至前条の規定は総とん数二十とん未満の船舶及ひ端舟其他櫓櫂のみを以て運転し又は主として櫓櫂を以て運転する舟には之を適用せす

基準は20トン。

20トン、ぴったりかそれ以上だったら登録されていることになります。

その20トンが船舶免許の基準にもなっているようです。

一時期流行りましたよ、小型船舶は簡単に取れるよかって。

その小型船舶免許で操縦できるのが20トン未満。
つまり20トンぴったりの船は小型船舶免許では無理なんですね。
ヤマハ ボート免許の種類に関するよくある質問

ボートライセンスってどんなものなの?
ボートライセンスは、正式には「小型船舶操縦免許証」といい、「船舶職員及び小型船舶操縦者法」という法律によって定められた国家資格です。この資格は、総トン数20トン未満のエンジン付きの船舶を対象としたもので、取得するには国土交通大臣が行う国家試験に合格しなければなりません。

さっきから出てくる20トンの船ってようするにどんな船のこと?って思いますよね。

20トンってイメージ的には大きそう。
ちょっとしたクルーザー?
釣り船は20トンもなさそう。

 

ヤフー知恵袋、たまには、すごい。
http://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/q1422970054

総トン数20トンの船舶ってどれくらいのものですか?
イカつり漁船くらい?それとも車が載せられるような、島と島を行き来する巡航船くらいでしょうか? 全く検討がつかないので、具体的な船の種類とともに教えてください。

総トン数は、ざっくりといえば「船の密閉できる部分に水を入れたときのその水の重さ」と思ってください
(細かいことを言い出したら色々難しいので)
ですから、幅広で短い船や、細長い船、その他色々必要に応じて形も変わりますし、密閉部分を減らして(甲板上の船室をオープンにするとか)図体を思い切り大きくしたものもあります
ですから、一口にこの大きさということは出来ません
目安として全長で15~20mくらい、幅が4~5mくらいのことが多いような感じがします

20トンちょうどという船はありませんので(20トン未満と以上で操縦免許が全く異なります)19トンくらいの船の例を挙げておきます
これが確か19.5トンのはず
http://homepage3.nifty.com/fish777/gazou4/sensyoumaru.htm

こちらが18トン
http://www.speedway.ne.jp/~okajumaru/

貼り付けた写真は海洋高校の潜水母船で19トンです

20トン、思ったより小さい!

この程度で20トン。

中学生の頃に乗合船で釣りに行ったことがありますが、アレ20トンオーバーだ、たぶん。

画像の船よりももっと大きくてトイレも仮眠室もあったし。

知らないとまったく想像もつきません。

船のトン数のイメージがなんとなく、つかめましたね。

About The Author

行政書士行政書士阿部隆昭
創業支援と資金調達に強い東京都北区赤羽の行政書士阿部隆昭。
事業計画書作成支援、創業融資申請サポート、補助金助成金申請、契約書作成、ビザ申請など、中小企業支援業務をメインに業務を行なっています。
業務経験20年の知見をフル活用し、クライアント様の事業運営をサポートします。