著作権絡みのクライアントからの相談事の関係で、いつものように特許情報プラットフォームに来ています。
特許情報プラットフォームとは、特許とか意匠、商標などをキーワードを入れるだけで洗い出してくれる超絶便利サイトです。例えば皆さんも、”これは世紀の大発明かも!”、とか、”このタイトルロゴって誰にも思いつかないだろう”といったオリジナルものが一つや二つありますでしょ。それらを手軽に検索出来るんです。
で、遊び半分で「自撮り」で検索してみました。
それがですね。
すでに商標出願されていたんです!
商願2016-038747 係属 / 存続-出願-審査待ち
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詳細表示 経過情報 公報
(210)出願番号 商願2016-38747
(220)出願日 平成28年(2016)4月4日
先願権発生日 平成28年(2016)4月4日
最終処分日
最終処分種別
出願種別 分割
商標(検索用) 自撮り
(541)標準文字商標 code=8EA9code=8E42code=82E8
(561)称呼(参考情報) ジドリ
(531)図形等分類
(731)出願人
氏名又は名称 ベストライセンス株式会社
法区分 平成23年法
国際分類版表示 第10版
(500)区分数 10
状態は審査待ち!
出願しているの誰だろう?
ベストライセンス株式会社とあります。
ググってみました。
2016年公開商標公報 出願人ランキング
まず、2016年7月1日時点で、2016年の商標登録出願がどれぐらいあるのか確認しましょう。1位:ベストライセンス株式会社(714011053)8682件
2位:上田 育弘(302041154)3041件
3位:株式会社サンリオ(000131094)526件
4位:株式会社資生堂(000001959)333件
5位:株式会社コーセー(000145862)248件1位に輝くベストライセンス株式会社は、上田育弘さんが代表を務める会社です。
2015年に上田さんとベストライセンス株式会社は、なんと合計1万4786件を出願しました。
これは国内全体の約14万7千件の約1割を占め、他を大きく引き離す件数となっています。
サンリオ、資生堂、コーセーなどを大きく上回る年間15,000件もの大量出願
かなりの謎ではあります。
弁理士の先生のブログでは。
ベストライセンスの件は、同じ商標ゴロでも、出願料を納付せずに行っている点に問題があります。商標法ではこのようなやり方を想定しておらず、特許庁の事務処理に少なからぬ負担をかけているであろうことや、他の出願人の商標選択に影響を与えていることを考えると、「制度の抜け穴」で済ませていいのかには強い疑問があります。
なるほど!
出願料を払っていないから年間15,000件もの出願が出来るわけなんですね。
なので自撮りが商標登録されてします可能性は少ないそうなので安心しました!
商標登録ビジネスがそうだと言うわけではありませんが、世の中には怪しげな商売がたくさんあります。被害に遭ってから原状回復するのはとても難しいですし、損害賠償は原則カネで解決しましょうというのが日本のルールです(民法417)。
精神的なダメージでは、おカネでは癒せないことがむしろ普通。
”カネの問題じゃないんだよ”っていうのドラマのセリフでも聞きますでしょ?
であるならば、被害に遭うその前に予防することが大切。
といっても、それが怪しいのかそうでもないのかの判断がしづらいのが現実。簡単に怪しいと見破られるならビジネスは成立していないですしね。
そういったときこそ、信頼できる身近な専門家に相談してください。
昨日も、「自分じゃ全然先生みたいな考えが思いつかないので、先生と電話で話していると、”いつもそういう言い方をすればいいんだ”と安心する」と、ある高齢者にお褒め頂きました。
自分一人では解決出来なそうな問題、複雑そうな問題でも、第三者に話してみたら実は大騒ぎするほどのこともないと知ったり、専門家に話せばアドバイスを貰えたりすることがあります。
なんでも気軽に相談できる専門家を見つけておくのも、健康に生きていく秘訣かもしれませんね!
解決支援コンサルタント 行政書士阿部隆昭