カフェでパソコン作業などをしているときイベントの打ち合わせをしている場面に出くわすことがあります。
聞き耳を立てるわけではありませんが、どうしても耳に入ってきてしまうことって、ありますよね。
いろいろな考え方や思いが人それぞれあって、それを表現する仕方にも違いがあったりしてとても勉強になります。
中学生、高校生ぐらいからこういったトレーニングをしていると、かなりファシリテーション技術が身につくんだろうなとも思います。
自分の意見を通してみようと考えたり、自分の意見と他人の意見をミックスして自分なりの意見にまとめ上げたり。
何でもそうですが、ある技術があったとしたらトレーニングは必要。
ファシリテーション講座などといった講習会はその道のプロフェッショナルから技術が学べます。
講座に参加してプロからスキルを学ぶのか。
それとも、生の交流を通して自然と学んでいくのか?
「理論」も大切ですが、「実戦」も不可欠。
会社の会議でも、地域の会合でもそうですね。
「理論」だけではうまくいかない。
「実戦」経験豊富でも、大切な何かが抜け落ちているかもしれません。
なぜか。
人と人とが話し合って決める場面では、「感情」といった要素が加味されるからですね。
セミナーを開催していてもそう思います。
打ち合わせなどと違って、講師から多くの参加者に向かった意思の交流ですが、やはり大切なのは「感情」です。
講師養成講座でセミナースキルを磨きまくったところで、「実戦」で全く歯がたたないのは講師経験者なら誰でも感覚的に知っている事実です。
理論からは感情は学べません。
といいますか、理論で学んだ感情は実戦では役にたちません。
「理論」も「実戦」もどちらも大切。
面白くもなんともない結論で申し訳ないですが、しかし、本当にそう思います。
ただ、「実戦」が「理論」を超えることはあっても、「理論」が「実戦」を超えることはない。
そう思います。
理論などにこれまで触れたことがない百戦錬磨の達人が、あらためて「理論」に触れたとき。
”これ、全然普通にいままでやってきたわ”
っていうことが、たまに起きるのです。
例えば、ファシリテーションの場面ですと、「アイスブレイク」
研修会などに参加された経験がある方はわかると思いますが、参加者同士の緊張感を和らげるために行う簡単なゲーム。
前の席と後ろの席の参加者で「じゃんけんをしてわざと負けるゲーム」とか。
これ、すごい盛り上がるんですけど、こういったことって実戦経験豊富な達人でしたら自然に出来ていることだと思うんです。
自然に打ち解けさせる技といいますか。
毒蝮三太夫さんが、コミュニケーションスキルのテキストを読んでいる姿なんて想像つきません。
どうみたって、ものすごい数の「打席」に立ち、空振りやファウルを繰り返した結果としての、今の毎打席ホームランだと思うんです。
大切なのは、どれだけ多くの「打席」に立つかということ。
これ、実はどんなことにも言えると思います。
恋愛の相談を受けたとしましょう。
で、あなたはどんな失恋をしてきたんですか?
と言われた時に。
いや失恋はしたことないんです。
その代わり、恋愛に関する本はほとんど読んでいます。
どんなに優れた答えでも、これでは1ミリも説得力がありません。
三振でもファウルでも、どんなカタチでおわってもいい。
大事なのは「打席」に立つこと。