東京都北区が開催する全五回の連続講座
その第四回が昨日北とぴあで開催されました。
この講座全体を流れているテーマは、『オリンピック・パラリンピックで目覚める一人ひとりの可能性』
最終回のワークショップに向けて、第一回から第四回までの講座をプランニングしました。
私たちプランナーも含めて参加者の方が、”自分には何が出来るか?”、”自分は何がしたいのか?”といったことに「目覚め」てもらうためには、その素材となるものを提供しなければなりません。
第1回目には読売新聞編集委員の結城様から基調講演をしていただきました。
オリンピックパラリンピックとは、そもそもどういったものなのかを広い視点で語っていただくために登壇をお願いしたのです。
海外取材経験も豊富ですし、深い知見に基づいたお話はとてもためになるものでした。
第二回には何をしようと考えたときに、オリンピックだけではなく、パラリンピックにもフォーカスしようということで車椅子バスケとシッティングバレーボールの関係者の話しを聞くことにしたのです。
そうはいっても、普通にバラバラに講演していただくのも面白みにかけるのでパネルディスカッション形式にしました。
実際に競技を行い、現場にごく近いところにいらっしゃる方々のお話でパラリンピックについての興味はかなり深まったと思います。
第三回は、施設見学。
これは、全五回の五回とも座学ではつまらないので、一回ぐらいは体験を!ということで実現しました。
大荒れの天候に満足に対応することができず、参加者方々には大変な思いを強いることになってしまい配慮が足りなかったと思います。
しかし、現場に行ってみて初めて分かることも多く、参加者にとってはかけがえのない経験になったはず。
ここまでの流れは、テーマを考えてもらう道筋としては良かったと思っています。
オリンピックとは何かを考えていただき、パラリンピックの世界も知ってもらう。
さらに、選手たちが練習する場所も体験した。
目覚める一人ひとりの可能性を私たち自身が考えるときに必要な素材は第三回までに揃いました。
され、これからです。
来る東京オリンピックパラリンピックに向けて、私たちはどういった形で社会参加をしていこうかとなったときの一つの形として、ボランティアがあるだろう考えました。
といっても、ボランティアには様々なものがあり、いざやろうと思ったとしても、どのような種類があって、どのような方法で社会参加をしたらよいのか分かりません。
そういったとき、広い視点でボランティアを語っていただき、私たちプランナーも参加者の方々も、”このボランティアなら出来そう”、”これはちょっと体力的に無理かもしれない”といった材料を提供してくれるはずだったのが昨日の第四回でした。
途中で退席された参加者の方とお話をする機会があったのですが、期待した内容ではなかったようです。
もしも、第四回のアンケートとして、”楽しいお話で良かったと思います”といったものが多かったとすると、私たちが考えるものとは違った内容の講座に結果的になってしまったということ。
本来であれば、
”自分が出来そうなボランティアが見つかりました”
”できなそうと思っていけど、ボランティアをやってみようと思います。”
"自分には出来ないけど、必要とされているボランティアが何かは分かりました”
”ボランティアは自分に出来ないと思いました。”
といった感想をいただける内容が望ましかった。
ベクトルは「やる」、「やらない」どちらでもいいんです。
ボランティアやるから偉いとか、やらないからダメとかそんなんじゃあないわけです。
社会参加に向けた意識が自分の中で高まるような講座になったのかどうか?
アクションに繋がる内容だったのか?
そこだけが問題です。
なぜなら、第1回から第4回までの講座は、「目覚める一人ひとりの可能性」のために行っています。
目覚めて欲しいのは、北区民全体といった話ではなく、私たち自分自身です。
繰り返しになりますけど、講座は、目覚めるための材料を提供するものじゃないとダメなんです。
だからこそ、第五回目はワークショップ形式にしたんです。
第五回のサブタイトルは、「これまでの講演や体験を通して見つかったやりたいこと・できることを考えよう」です。
私は最終回がメインの担当なのですが、正直これでちょっとやり方が難しくなったと感じています。
第五回の冒頭の挨拶はこのようなものを考えていました。
”第1回から第4回の講座を通して、ご自身がやってみたい社会参加の形が少しづつ見えてきたと思います。
そこで、最終回は、その思いを形にしてみようと思います。”
社会参加の方法を提示しきれなかった状態で、形に出来るのかどうか。
難しいかもしれませんが、方法はあるはずなので考えないといけませんね。
ボランティアのリストを作ることで解決しないだろうか?
「種類」、「求められる人材」、「難しさ」、「問い合わせ先」など、自分が出来るか出来ないかを判断する材料となるようなレジュメを作るとか。
講座参加者にとって、貴重な二時間を頂くわけですから、満足感のあるものに仕上げたいです。