私は行政書士という専門家ですが、他の分野の専門家に相談することもたくさんあります。
もしかしたら違和感のある一般の方もいらっしゃるかもしれませんが、「専門家」という言葉のとおり、専門家は自分の専門の分野は極端に強く、他の分野はあまり知らないというのが普通です。
なので、専門家は多く専門家と連携を組んで仕事をしていますし、相談し合ったりするのです。
その中でも最近感じることがありまして、それは一般の方にもとても参考になることだと思うので書いてみます。
私たちが専門家に相談したとき。
相談された専門家の態様は、大きく次の二つに分かれます。
1.ダメ出しをする専門家
2.次のアイデアをくれる専門家
よろしいでしょうか?
もしもこれまでに様々な問題があって専門家に相談した経験のある方は、その専門家がどちらだったか思い出してみましょ。
ダメ出しばかりされてガッカリして専門家の事務所を後にしましたか?
それとも。
問題を解決するためのアイデアをいくつも出してくれて明るい気持ちで専門家の事務所を後にしましたか?
ちなみに。
私が個人的に相談する専門家の先生方は後者ばかりなので、自転車の足取りが軽い軽い♪
そうか!、そうか!、そうすれば良いのかー!!といった気持ちになります。
私は、この業界が長いので、前者の専門職も後者もどちらも知っています。
これもインターネット上に書くのもどうかと思いますが、これから専門家に相談する一般の方に向けてあえて言わせて頂くとですね。
後者の専門家のほうが圧倒的に優秀です。
なぜか?
ダメ出しするのってすごい簡単なんです。頭を使わなくていいい。それでなくとも、相談者は専門家の事務所に来るときはガッツリ弱った状態でいらっしゃいます。専門家にしては圧倒的に優位な立場なんです。そのような状況の中で相談者の相談にダメ出しをするという行為は、実は、書いてもいいのかな、専門家の自己満足そのものでしかありません。事実、私はこれまでに数多くの相談者のこの言葉を聴いてきました。
「相談しなきゃよかった」
当然ですが、相談者は、今までの行為のどこが駄目だったかを確認するために相談しに行っているわけじゃあありません。
100人が100人、これからどうするかを相談しに行っているわけです。
その時に、
「これが駄目だからこうなったんだよ、なんでこんなことしたの?もうちょっと早く相談してくれたら良かったのに、今からじゃどうしようもないよ。」
なんてことは、専門家なら第一感として思い浮かんだとしてそれは言ってはいけない。それを呑み込んだうえで、じゃあどうするかを一緒に考えて専門的なアドバイスをするべきなんだ。
で、それを言ってしまう専門家は、弱り目に祟り目の相談者を前にして完全優位に立ちたいだけ。
そんな専門家に相談してはダメだし、もしも相談した専門家がそうだったら、絶対にセカンドオピニオンをしてください。
大切なのは、これからどうしたら良いかというアイデアをくれる専門家かどうかです。
これ、すごく大事なことなので、今すぐに相談事のない方でも、もしもその時がきたときのために覚えておいてくださいね。
専門家は一人じゃありませんから。
勇気や元気の出る専門家に相談してくださいね!
ここから先は余談です。
先日、ある高齢者の方の相談に乗っていたときのこと。”先生に相談すると、これから何をすればいいのかが分かるから安心する”と仰られました。自分では意識せずとも、ご本人の過去のダメ出しはしないようになっています。むしろ、これからどうするかが大切。
悩み多き皆さんがよい専門家でよい出会いに恵まれますように。
行政書士阿部総合事務所 行政書士阿部隆昭