セミナーのメニューが一通り終わった後、「ここまで聞いてきて質問はありますか?」といったように質問タイムになることが多いですよね。
昨日登壇した「創業スクール」でも同じように、私も参加者の方々にそう言いました。
幸いなことに、数名の方が手を挙げてくれたおかげでおかしな雰囲気にならずに済み、ホッとしました。
イベントやセミナーを企画してみると、イベント主催者の気持ちがよーくわかります。
セミナー終了後の質問コーナーで、誰も手を挙げず、視線をテキストに落とされると主催者側は不安になり、焦り、さらにはこう思うはずなのです。
”あれ、今日のセミナー、参加者に響かなかったかな。テーマ設定がよくなかったのかな。講師選択に失敗したのか。開催時間が悪かったのか。チラシデザインがよくなかったかな。”
様々な不安が襲いかかるのです。
そうであるならば、主催者側にそんな思いをさせないように、質問コーナーで活気あるセミナーだと印象付けたい。
もちろん、質問コーナーが全てではなく、例えば、アンケート結果であったり、参加者の集まり具合であったり様々な要素があるのですが。
こんなこと考えてセミナーに参加するのは私だけと思いますが、現実に、効果的な質問をするためだけにセミナーに参加したことは何度かあります。一度二度ではありません。
そんなことして何のメリットがあるのか?
時間も参加費も無駄じゃないのか?
イベント主催者からすると、質問コーナーで効果的な質問があがると嬉しいわけです。これは絶対にそう。
嬉しいので、その質問者に対して、”ありがとう”という感情が湧きます。
例えば、セミナー終了後、イベント主催者と会話をすることがあったらきっとこう言われるはず。
「あなたの質問よかったですよー、皆さんの役にもたったでしょう。ありがとうございました。」
言われなくても、思っています、絶対に。
質問コーナーで質問をしただけなのに、参加者のあなたにプラスの感情を持ってくれ、かつ、感謝される。
参加者からイベント主催者への想いは、イベント主催者への「貢献」
イベント主催者から参加者への想いは、参加者への「感謝」
貢献と感謝
人と人との関係づくりとしてこれほど素晴らしいものはない。
だから、この方法を実践してきました。
一つ、気をつけることとすれば。
単なる質問ではなく、効果的な質問を心がけること。
それで貢献の気持ちも、感謝の気持ちも格段に高くなります。
効果的な質問とは何だろう?!
効果的な質問とは、参加者全員のためになるような質問です。
質問した自分だけがメリットを受けるのではなく、参加者全員が”なるほど!そうか!、いい質問してくれた!”と思うような質問をしてくれると、イベント主催者は本当に嬉しいものなのです。
なので、私の場合は、参加者全員が聞いてくれたよかった!と思えるような質問をセミナー中に考えていました。
ちょっと変わった人間関係づくりかもしれませんが、根底にあるのは、「貢献」の気持ち。
お世話になったあの人のために何かしたい!
と思ったら、その人がどうしたら喜ぶのだろうと真剣に考えるはずです。
何もこれってイベントに限らないですよね。
この方は何が今欲しいのだろう、どうありたいと思っているのだろう、という素直な気持ちがあれば、自然と「貢献」の気持ちが沸き起こり、それは気持ちだけではなく「行動」として表現され、その相手に伝わることになるはずです。
もっと言うなら、「貢献」の気持ちだけ持っていてもそれは意味がなく、具体的に目に見える「行動」として現すことが大切で、行動しないならそもそも自分には貢献したいなんて気持ちはなかった、あったとしてもそれは自己満足のためだったと理解した方が良いと思う。
解決支援コンサルタント行政書士阿部隆昭