前リッツカールトン日本支社長である高野登さんの『あえてつながらない生き方』を読んでみました。
タイトルからするイメージは、”群れずに生きる”といった内容かと思いましたが、ちょっと違うようです。
第一章 「あなたは、つながっている人たちから信頼されているか」
現場で働いているときに届いていた年賀状の数が、定年退職後に激減した。
人間関係にも「賞味期限」がある。
業界を去った人間は賞味期限切れの存在となってしまう。
そこで、考えたのは、自分が本当につながっている人は誰なのだろうかということ。
フェイスブックなどのSNSでは人間関係がデジタルで可視化できる仕組み。
そこで生まれる人と人との接点は、「友達リクエスト」「友達の数」といったように「友達」ということで表されます。
人と人とがどんな関係で結ばれているかどうかは、そんなに簡単に可視化できるものではありません。
SNSなどの「友達」や、仕事の利害関係で成り立っているような人間関係を思い切って整理することから生まれることもあるのではないだろうか。
そんなことを本書は言っているのだと思います。
人間関係は本棚と同じで捨てれば、そこを埋めようと新たな人間関係が生まれるとも。
どうなんでしょう。
あえて、どちらかに寄せる必要はないのではないかと思います、個人的には。
利害関係のうえに成り立っている知り合いもいてもいいし、あえて整理する必要もないのかな。
SNSもそう。
深く濃いリアルの人間関係ばかりが理想とされる人間関係でもないでしょう。
気軽に『イイね』ができるそれであっても、それはでいいと思います。
SNSで人間関係に疲れてしまうのであれば、それこそ本書の言うように断ち切ればいいことですし、それはSNSだからリアルだからってことじゃなく。
個人と個人との関係性の問題が大きいと思います。