トリンプ・インターナショナル・ジャパンの元社長である吉越浩一郎氏と、ブロガーの立花岳志氏との共著
『クラウド版デッドライン仕事術』を読んでみました。
共著といっても、完全にお二人の書かれた部分が独立しており、ほとんどは立花岳志さんが著述されています。
元々、吉越浩一郎元社長が提唱されていた「デッドライン仕事術」
ダラダラ残業をするのではなく、絶対的な締め切りを設定し、それに向かって全力で仕事をする。
トリンプといえば「がんばるタイム」についても本書で触れられています。
本当に仕事に集中するためには、社員一人ひとりに個室を与える方が良いと私は思っています。
しかし、日本のオフィス事情では社員全員に個室を与えることは難しいですから、時間を縛って、誰からも邪魔されないバーチャルな個室空間を社員に与えようと考えたわけです。
自分の仕事に最大限集中してもらうには、強制的に時間を創りだすといったことはかなり有用だと思います。
学生時代、勉強するときに自宅だと集中できないから図書館に行くといったことと趣旨は同じでしょう。
誰にも邪魔されない閉鎖空間でやるべきことだけに集中するには、ある程度環境の管理といったものが必要なのでしょうね。
この「がんばるタイム」トリンプのWEBサイトにも掲げられています。
『がんばるタイム』
しばしばマスコミに取り上げられるトリンプ随一のユニークな制度。毎日2時間(12時30分~14時30分)、コピー・電話・立ち歩き禁止。
部下への指示や上司への確認も禁止。
自分の仕事だけに集中するための貴重な時間です。
「天使のブラ」もこの時間に生まれました。
スケジュールどおりに動ける。自分の仕事に集中できると、社内でも好評です。
本書よりも前に、吉越浩一郎元社長だけの著作で『デッドライン仕事術』がすでに出版されていますので、吉越浩一郎氏のメソッドに触れたいのであればこちらのほうが良いと思います。
立花岳志さんのパートは、主に立花岳志さんがどのようにして仕事をこなしているのか。
その辺りが書かれていました。
Evernoteとスキャンスナップを組み合わせてペーパーレス化をしたり、Skypeを利用して会議をしたり。
その辺りが本書のタイトルである「クラウド版」といった意味なのでしょう。
先に紹介した「がんばるタイム」については、アプリを使って「一人がんばるタイム」をやってみるという提案もあります。
クラウドの連携に興味がある人とか、立花岳志さんのお仕事の仕方に興味がある方には本書は読み応えがあるのかもしれません。