「生前整理」と「遺品整理」
言葉は似ていますが、やるべき作業は全く異なります。
結論から言いますと、
「生前整理」と「遺品整理」との決定的な違いは、
本人が生きているのか、本人が死んでいるのかです。
なんだ、当たり前じゃん。
と思われるかもしれませんが、大切なのはその裏に隠れていることです。
その前に、遺品整理の業者さん、今たくさん存在のするのはご存じですか?
「遺品整理」でのグーグル検索結果↓
便利屋さんから、整理屋さんなど業者さんがたくさんヒットします。
↓こちらは生前整理のグーグル検索結果
遺品整理の検索結果とは様相が違います。
何故かといいますと、生前整理と遺品整理とは根本的に扱っているモノが違うからです。
生前整理の対象は「権利」
遺品整理の対象は「物」
「物」ですから誰が扱おうと関係ない、といいますか、誰がやっても同じ結果になります。
もうそこには、「処分するか?」、「取って置くか?」の選択肢しかありません。
所有者である本人は既に亡くなっているので、権利が移動した後の処分のハナシにしかなりません。
しかし、生前整理が扱っているものは「権利」です。
所有者である本人が生きているので、死後にどういったカタチで権利を移動させるのかを現時点でプランニングする作業が難しい。
だから専門職にしか、「権利」についてアプローチ出来ないのです。
「物」は目に見えるけれども、「権利」は目に見えない。
人間の目で見ることが出来ない「権利」を可視化するのが専門職の役割です。
そのために、権利関係の学習をしてきているわけです。
生前整理と遺品整理とは似て非なるもの。
それぞれの違いを理解したうえで、適切な方法を選択したいものですね。
行政書士阿部総合事務所
行政書士阿部隆昭