遺品整理、特に「形見分け」の順番って法律で決まっているのでしょうか?
ヤフー知恵袋の投稿です。
母親が亡くなりましたが、遺品整理、形見分けをしている時に、姉の娘である姪(8歳)がしゃしゃりでて、私も欲しい!とあれこれ欲しがります。姉も姪に甘いのか、私が欲しいと言っても、娘とじゃんけんして決めてとかいいます。
形見分けってまず娘が決めてから次に姪だと思っていたのですが、違うのでしょうか?
故人の財産の中でもお金に換えること出来ない財産を一般的には形見分け財産と言います。
例えば、アンティークの腕時計、反物や衣類、万年筆など、愛着を持って使っていたものなどを親戚で形見分けすることが多いですね。
形見分け財産をもらう順番に法律の規定はありませんのでご家族、親戚の自由意志です。
私の母が死んだときには、反物や衣類は姉妹がもらっていったようです。私は、生前故人が好きで作っていた趣味の小物を貰いました。腕時計も数点あったと思いますが、アンティークとして価値があるものではないので引き取り手のないまま残されたのかなと思います。
そもそも財産的価値のないものを分けるのが形見分けなので、あまり揉める要素はないのですが、欲しい物が重なったりするとトラブルになるのかもしれません。
遺産の相続の場合とちがって、形見分けに順番がないことは一般の方でも知っている方が多いので揉めたという例はあまり聞いたことがありません。
ただ、当事者の心の内側では、やはりあるのでしょうね。
あの財産は私が欲しかったのに姉が持っていってしまったから。。。
といったように。
この知恵袋の質問の場合には、欲しいと言っているのが8歳のちびっ子なので、そこは上手に言い含める以外ないでしょうね。故人の思い入れが深いから欲しいというわけではないでしょうから。
形見分けの記録は書面に残しておかなくても良いのですか?
という質問を過去に頂いたことがあります。
確か、北区役所主催の遺言書講座で登壇したときだったでしょうか。
そもそも財産的価値のないものを分けているので、トラブルの起きる余地があまりなく、相続税の問題にもなる可能性がないので特段書面にはしなくても良いでしょう。
ただし、宝石や高級腕時計がある場合には注意してくださいね。相続税のかかる財産となる可能性がありますから。
そうそう思い出しましたが、タンスの引き出しに入っているもの(引き出しに入るぐらいの大きさのもの)はすべて形見分け財産として自由に持っていって良いと思っている方もいらっしゃいました。
そんなことないですからね。
サイズが小さいから価値が無いというわけでもないですし、宝石なんてあんなに小さくても土地より高いということもあり得ますから。
行政書士阿部総合事務所 行政書士阿部隆昭