お父さん、お母さん、あるいはお祖父様に遺言書を作って欲しいと思っているお子さん世代の方が多くいらっしゃいます。
遺言書について分かりやすくまとめたホームページを作って欲しいとある方に言われましたので作ってみました。
お子さん世代にとっての遺言書の悩みは大きく分けてこの3つだと思っています。
1.遺言書は作ったほうがよいのか?
遺言書を作ったほうがよいのか?作る必要がないのか?ということは、当事者によってまちまちですので、業務経験18年の私でもご本人やご家族から直接話しを聞いてみないことには判断がつきません。死後のトラブルを防ぐという意味では、遺言書は有効なツールとなるのですが、その人にとって遺言書の他にもっと最適な方法を提案出来るかもしれませんので面談による相談をご希望の方には受けて頂いています。
2.いつ遺言書を作るべきなのか?
いつ遺言書を作るべきなのか?というのもとてもよく聞かれる質問です。「いつ遺言書を作ったらよいのか?」という質問にはいくつかの事情が隠れていることが多いですね。多いのは、「そろそろ遺言書を考えてみたら」と打診したところ、「まだ元気なんだから早いよ」と一蹴されてしまったというもの。
遺言書をいつ作るべきなのか?という質問の答えは、実はお父様の答えの中に隠れています。遺言書は、お父さんが元気なうちに作ってください。「元気」といいましても、膝や腰の調子がわるいという程度なら問題ありませんが、判断能力が落ちてきたとか、最近物忘れがひどいという症状だったら黄色信号だと思って頂いて間違いありません。一刻も早く専門家に相談するべきでしょう。
3.遺言書を作るにはいくらかかるのか?
「遺言書を作りたいけど費用がね。。」とおっしゃられる気持ちも分かります。遺言書は、遺言をしたご本人が亡くなってから効力を発揮する書面ですので、作ってもなかなか効果が分かりにくいの悩ましいですね。といっても、そこは法律文書ですから間違いなく遺言者の意思を反映した遺言書はとてつもない効果を発揮します。
その一つは、法定相続分を曲げる効果があること。遺言書がなければ、法律で定められた持ち分割合で遺産が相続されてしまいます。 遺言書があれば、遺言をする人の思ったように遺産を分けることが出来るのです。遺言書を作る費用は、そのための支出です。そう考えると、遺言書作成費用はむしろ安いとさえ言えるでしょう。
一生に一度書くかどうかの遺言書ですから悩まれるのも当然。
お父さんが元気なうちにたくさん考えて相談するかしないかを決めてください。
当事務所のWEBサイトには遺言や相続の関連記事が多く存在します。お父さんに遺言書を書いて欲しいと思っているあなたの参考になると思いますよ、きっと。
行政書士阿部総合事務所 行政書士阿部隆昭