日本中、どこの商工会議所さんでも今週は超絶忙しいみたいですね。
というのも、今週末、金曜日が「平成28年度第2次補正予算、小規模事業者持続化補助金」が締切日だからです。
事業者さんが補助金を欲しいということで申請するのに、どうして商工会議所が忙しいの?!と思われる方もいますよね。
補助金の申請書を補助金事務局に提出するには、商工会議所が発行する書類(様式4っていうものですね)が必要なんです。
商工会議所としても採択率に影響があるので、なんでもかんでも様式4を発行するというわけにはいかないんですね。だから最後の最後まで、今週末まで大変なことになっていると思います。
といっても、もっともっと大変なのは、申請する事業者さんですね。
最大50万円の補助が受けられるかどうかってものすごく大きいですから必死ですよ。
その必死さにお応えさせていただくべく、私も補助金申請のご支援をさせて頂きました。
私の事務所がある東京都北区赤羽から数百キロも離れた場所で業績向上に取り組む若手経営者様からご依頼頂いたのは先週火曜日のこと。
補助金申請をご支援する私たちからすると、土日を抜かせば正味8日間しかありません。
事実、いくつかの専門家に電話したところ全部断わられたそうです。
そして行き着いたのが私の事務所、ということでした。
思い出しました。
私自身が申請した小規模事業者持続化補助金は無事採択されたのですが、こういった制度があるのに気づいたのは一週間前。
金曜日が最終締切日だとしますでしょ、その前の週の金曜日の午後ですね。
もう5営業日しかなかったんです。
当時はまだ独立したばかりで、自分で申請なんて出来ないと思い込んでいましたからとにかく支援してくれる人を探すので精一杯になりました。
ネットで検索して補助金申請をお願いできそうな税理士、行政書士に電話したのですが、全部断られました。
10件以上電話しています、そのとき。
もうとにかくその日は諦めて、週明け月曜日の一番に地域の商工会議所に相談に飛び込みました。
たまたま応対してくれた経営指導員の方が、頑張りましょうと言ってくださってので自分自身で出せるところまで作ってみようと。
相談したときは月曜日、その週の金曜日には様式4を出してもらって事務局に送る郵便を郵便局に持ち込んで消印をもらわないと失格という超ギリギリ状態。
とにかくですね、頭から読んですんなりロジックが繋がっているように、と、それしか作るときは考えなかったですね。
1カラムの通販サイトとかありますでしょ。頭からスクロールしていって、最後には購入ボタンを躊躇なく押すことが出来るようになっていることが大事。
ここでは難しい話はしないけど、ロジカルシンキングの世界では結論と理由の繋げ方は、演繹法と帰納法のたったの二つしかないんです。
事実、事実、事実、事実の積み上げで結論を持っていくか、事例に当てはめて結論を導き出すか。
私、行政書士ですし、他の行政書士と違って法学をちゃんと勉強したと自信を持って言えるし(他の行政書士ゴメン)、ロジカルシンキングも勉強しましたしね。
以前の職場でも、お客さまとの相談の際に担当じゃないけれど、「座ってて、とりあえず」って言われ、お客さまが帰った後、「事実を時系列で整理して解決の方向性を導き出す」っていうことを紙を使わずに仲間にレクチャーすることもたびたびあった。
それが今思えば役に立っている。
私、行政書士なのですが、行政書士ではないコンサルタント的な動きをしたいとも思っていまして。
そのときに、これまでにどういう仕事ぶりをしてきたかなあと考えたんです。
何かの問題を抱えているお客さまって、モノゴトそのものはそれほど重篤じゃないけれどこんがらがっているのでそれを解せないという方が多いんですね。こんがらがっている状態でも、ある一本のヒモを引いてあげると驚くほど簡単にスルスルと解けるっていう経験、小学校の家庭科のときにありましたよね?、アレなんです。
困っていることの解決の道を丹念に探り支援することを今までやっきたし、これからもやっていきたいと思ったので「解決支援コンサルタント」と肩書を決めました。
「解決支援って何を解決するの?笑」と尋ねられたのは、委員を務めている就労移行支援事業所の忘年会でのこと。興味をもっていただき嬉しかった。
ということで、私自身の補助金申請書を作るときにはそのロジックを使ったわけです。
頭から読んで、理由付けがしっかりしていて、だからこの事業者さんは補助金が欲しいのね、と思っているようになってればOK
商工会議所の経営指導員さん、申請書のレビューをしてくださった診断士さんのご支援のおかげで採択となりました。
さてさて、今回の話しはこれで終わりじゃなくてですね。
先週火曜日にインターネットで私の事務所を探してくれた事業者さんの話ですね。
あまり内容は言えないのですが、ロジックを使った頭からすんなり読んで分かるような申請書に仕上げたわけですね。
熱意が伝わってくる若手の経営者様でしたので、期間は短いですが、なんとか採択される申請書に仕上げるために、深夜、土日と頑張りましたよ、私も。
おかげさまで、管轄の商工会議所の経営指導員さんや中小企業診断士さんに
「管轄内で一番いい出来です!」
も、一回言うよ
管轄内で、一番、いい出来です!と言われたそうで、社長さんもとても喜んでいました。
インターネットってすごいなあと思うんです。
東京から数百キロ離れて場所で業績向上に必死に取り組む事業者さんの支援が出来るってネットがなかったら絶対に無理。
そもそもネットがなければ、私の事務所を探せない。
実際に採択されるかどうかは二ヶ月後の3月中旬にならないと分からないのですが、一週間、社長さんと一緒に申請書を作り上げたという過程が私自身は嬉しかったですね。
独立してよかったと思いました。
サラリーマン時代もお客さまに感謝されることは、それは何度もありましたけど、事務所の担当として感謝されるのと、事務所の代表者として感謝されるのとはホント雲泥の差に感じます。
こうして私の補助金の冬は終わったわけですが、次回、小規模事業者持続化補助金の申請時期が近づいて来ましたらどうぞ当事務所にご依頼ください。
なんて、宣伝をしてしまいましたが、別に誰でもというか、補助金申請に真剣に取り組む専門職だったら誰でもいいと思いますよ。補助金申請で得られる報酬に真剣に取り組む専門職にどうか当たりませんようにと祈るだけです。
あ、そうそう、採択されるための技術的なことはネットにもたくさん挙がっていますけど、何が大切かって、最も大切なのは事業者さんの熱意だと思いますよ、ええ。
出ちゃいますからね、紙に出るわけないよねって思うかもしれませんが、全部出ちゃってますよ、きっと、たぶんね。
資格試験でも、よく言うでしょ、「試験は対話」だって。
受験生は問題用紙を通して作問した試験委員と対話をしているんです。問題用紙に試験委員の意思が現れているんですね。
補助金申請もそうだと思いますよ、これホント、補助金で新事業やりたい!絶対今年度やりたい!そのためには絶対にぜったい審査する人に分かってもらうんだ!!と思ったらそれはなんかエキスというか汁というか出て伝わっているはず。
熱意だけではダメダメなのはもちろんだけれども、「あわよくば50万もらっちゃえってね!」って思っている方々よりは、いい申請書が出来ると思いますよ。
さて、まとめ。
なんだかとりとめのない話しのような気がするけど、まとめられるの?という感じですが、ちゃーんと伏線は回収しますよ、村上春樹ばりに。
小規模事業者持続化補助金の申請書は、頭からダダーッと読んですんなり分かるようにロジックに気を付けてね。
熱がないとダメ、熱意だけでもダメ。
ということ、今日で連続900日更新記録達成の記念すべき日のブログはオシマイです。
3201文字の長文、ありがとうございました!
解決支援コンサルタント、も一回言うよ、解決支援コンサルタント行政書士阿部隆昭