前回に引き続き、経営計画書の記載例について詳しく見ていきましょう。
経営計画書の二番目、「顧客ニーズと市場の動向」です。
私がブログ記事で書いている補助金関連の内容をお読み頂いている方と大きなところで一つ握っておきたいのですが。
握る、とは、共通理解、いろいろな考え方はあれど、ここだけは同じにしましょうという意味で使っています。
公募要領に書かれている事例は飲食店。
お読み頂いている方は、必ずしも飲食店経営をなさっているわけではありませんよね。
しかし、飲食店経営ではなくても、どのような業種業態であれば参考になる記述はたくさんあるのです。
”自分は飲食店じゃないから参考にならない、カンケーない”
と思ってしまったら理解からずいぶん遠い位置にすっ飛ばされてしまっています。
ここ最近、補助金関連の記事を連投していますが、それら全てが補助金を活用して業績向上を目論む全ての事業者にとって有益なはず。そう思って、ブログ記事を更新しています。
本題に戻りましょう。
お客様(消費者、取引先双方)が求めている商品・サービスがどのようなものか
ランチ需要はあるようです。行列になっていますから。アルコールなしのフリー客が8割、そして固定客は減少傾向。2キロ先にある回転寿しの登場で売上減。
回転寿しで売上が減少したということは、価格の安い寿しに流れているということ。立地的に「水物」で稼ぐのは難しそうです。それにしても10年やっていて固定客が10人は少ない。なぜそこまで減ってしまったのでしょう。
競合他社の存在や対象とする顧客層の増減など売上を左右する環境について、過去から将来の見通しも含めてお書きください。
大事な部分はわかりますか?
売上を左右する環境、ココです。
「市場環境」という言葉に馴染みない方は、何でもかんでもデータを持ってきてしまうのですが、ダメ。
今の経営状況をどうなっているのですか?売上はどうですか?と聞かれているのですから、売上を書きましょう。
まだまだ大切なポイントは続きます。
過去から将来の見通しを含めお書きください。
そうなんですよね。小規模事業者持続化補助金の経営計画書(←補助事業計画書ではないですよ)は過去から将来の見通しを書くものなのです。
それも具体的に。
記載例の表現ではこのあたりの記述にあまり厚みがありません。
あくまで例ですから、この程度でも良いのでしょう。
次回は、経営計画書の「自社や自社の提供する商品やサービスの強み」の書き方を一緒に考えていきましょう。
解決支援コンサルタント野獣系行政書士阿部隆昭