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第4回:ものづくり補助金で避けるべき落とし穴とよくある失敗例|行政書士阿部総合事務所

March 18, 2025
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約 5 分

第4回:ものづくり補助金で避けるべき落とし穴とよくある失敗例

はじめに

ものづくり補助金の申請は、多くの中小企業や小規模事業者にとって大きなチャンスです。しかし、適切な準備や申請書作成のポイントを押さえていなければ、採択されない可能性も高まります。5回連続講座の本記事では、よくある失敗例とその対策について解説します。


よくある失敗例と対策

  1. 申請書の内容が不明確である
    • 【失敗例】事業計画の内容が抽象的で、具体的な取り組み内容や成果目標が明確に記載されていない。
    • 【原因】事業の全体像が整理されていない、または記載方法が曖昧であること。
    • 【対策】申請書を作成する前に事業計画を整理し、具体的な数値目標や取り組み内容を補助金審査員に伝わりやすいように工夫する。
  2. 審査基準に沿っていない
    • 【失敗例】審査基準の主要項目、「経営力」「事業性」「実現可能性」の各項目を適切に説明していない。
    • 【原因】公募要領を十分に理解せず、自己流で書類を作成してしまうこと。
    • 【対策】公募要領を熟読し、各審査項目に対応する内容を網羅的に記載する。
  3. 過去の実績を過信する
    • 【失敗例】過去に同様の補助金を採択された実績を強調しすぎ、今回の計画の新規性が示されていない。
    • 【原因】過去の成功体験に依存し、現在の取り組み内容の具体性が欠けている。
    • 【対策】過去の実績を踏まえつつ、新たな取り組み内容やその革新性を強調する。
  4. 収益計画の甘さ
    • 【失敗例】売上予測や利益計画が楽観的すぎ、具体的な根拠が示されていない。
    • 【原因】市場調査が不十分で、売上や利益の予測が現実的でない。
    • 【対策】競合調査や市場分析を十分に行い、根拠に基づいた収益計画を作成する。
  5. 申請書の作成期限を守れない
    • 【失敗例】準備不足により提出期限に間に合わず、不備が残ったまま提出してしまう。
    • 【原因】申請準備のスケジュール管理が甘い。
    • 【対策】申請開始前に必要な資料や情報を整理し、余裕を持って作業を進める。

申請書作成時に意識すべきポイント

  1. 第三者目線を意識する:審査員が読みやすいよう、論理的で明瞭な文章を心がける。
  2. 具体性を持たせる:事業内容を具体的に記載し、誰が見ても理解できる内容にする。
  3. データや資料の活用:市場調査や収益計画などは、数値や資料を用いて客観的に示す。
  4. 誤字脱字のチェック:申請書に誤字や表現の不備があると、信頼性を損なう可能性があるため、しっかり校正する。
  5. 早めの準備を徹底する:申請書作成には時間がかかるため、余裕をもって取り組むことが重要。

まとめ

ものづくり補助金の申請で失敗しないためには、公募要領をしっかり読み込み、審査基準を意識した申請書を作成することが不可欠です。よくある失敗例を参考にしながら、採択率を高めるための対策を徹底しましょう。

次回、連続講座の最終回では「第5回:ものづくり補助金申請にコンサルタントを活用するメリットとは?」について解説します。

第1回:ものづくり補助金とは?2025年度版の最新情報を解説!|行政書士阿部総合事務所
第2回:ものづくり補助金で採択される申請書の書き方|行政書士阿部総合事務所
第3回:採択率を上げるための具体的な戦略とテクニック|行政書士阿部総合事務所