補助金助成金申請では、必ずといっていいほど、その申請書の中身に「事業計画」が含まれています。
”事業計画など作ったことがない”という経営者も少なくないですが、補助金申請の際に初めてチャレンジしたという声もよく聞きます。
そこで、補助金が採択されるための事業計画書作成ポイントを三つご紹介します。
1、事業計画書全体で整合性が取れるように工夫しよう!
事業計画書は、「書」と付いていますので、それ自体が一つの書面です。
企画書、報告書でもそうですが、一通の文書の中で理由や結論が異なっていては読み手を説得することは出来ないですよね?
事業計画書の中には、創業動機、商品やサービス、売上計画など様々な項目があります。
例えば、
商品A 単価10,000円 商品B 単価15,000円
といった商品展開をしている会社があるとします。
事業計画書の後段の「収支計画」の中の、売上根拠の計算を書くところで、
商品A 単価15,000円 商品B 単価10,000円
となっていると、事業計画全体の整合性が疑われてしまいます。
もちろんこれは極端な例ですが、創業融資や補助金支援のサポートを業務としている立場からしますと、これと似たような記載は普通に散見されるのです。
事業計画書全体のどこをどう読まれても同じことが伝わる、ということはぜひ心がけておいて下さい。
2、6W2Hというツールを使って具体的に書きましょう!
「人に何かを伝える」役割を持っている書面は、ほとんどの場合、”具体的に書く”ことが求められています。
事業計画書にもそれが完全に当てはまります。
とはいえ、具体的に書く、といってもそれはどうすればいいか良くわからない、という方も多いでしょう。
そこで、具体的に書くためのツールの一つとして、「6W2H」を活用してみましょう。
こちらは、創業セミナーで上映したスライド資料の一部です。
「5W1H」は聞いたことがあるが、「6W2H」は初めてという方も中にはいると思います。
事業計画、創業に限らず、ビジネスの場面では「5W1H」ではなく「6W2H」が最適です。
なぜかというと、事業を継続するためには、会社の商品やサービスを誰かに売らないといけないですよね。
その「誰か」を決めて、その人に「いくら」で売るのかを決めることが必要です。
ですので、「5W1H」ではなく「6W2H」を使い具体的に書きましょう。
3、専門用語を使わずに説明できるかを工夫してみよう!
補助金申請書の中身である事業計画を読むのは、誰かというと、補助金を審査する人たちですよね。
補助金を審査する人は、その会社の事業や商品、サービスについて何も知りません。
もちろん、一般論として知っていることも多いと思いますが、その会社の業界用語、専門用語などについて、そのまま事業計画に書いてしまうと審査する人は理解してくれない可能性もあります。
補助金申請では、何を置いても、わかりやすい申請書を作る必要があります。
そのときの、「わかりやすい」は、補助金審査員にとってわかりやすいを目指す必要があります。
なぜならば、補助金の採択・不採択がそこにかかっているから。
専門用語や業界用語は、気をつけていないとつい使ってしまうのですが、そこを一つ工夫して、それらの言葉を使わずに業界の人以外の方が読んでも伝わるように書くことにトライしてみて下さい。
以上の3つが、行政書士阿部総合事務所でいつもクライアント様にお伝えしているポイントです。
これらを心がけるだけで、一歩突き抜けた事業計画が完成します。
同じような内容のことを中小企業庁のWEBページでも説明していますので、行政書士あべせんせーチャンネルではそれを使って説明しています。
ぜひ動画もご覧ください。
行政書士阿部隆昭