エルダリープレスシニアライフ版2016年10月号に「高齢の親とその子どもの関係に関する調査結果」が掲載されています。
大阪市のNPO法人老いの工学研究所が今年の6月に30歳から76歳までの220人に調査したそうです。
”自分の親は幸福だと思うか?”
「かなり幸福」、「幸福な方だ」の合計63.0%
「あまり幸福でない」、「全く幸福でない」の合計6.1%
この結果を踏まえて、記事では、
「最近は下流老人などといった言葉がよく聞かれ、高齢者は不幸なイメージが広がっているが、これは数%の例外的なケースであることが考えられる」
と結論づけています。
しかし、どうなのでしょう。
下流老人は実際はほぼ存在しないというわけではなく、子供世代の私たちが親の状態をよく把握していないことが原因なのではないかと思ってしまいます。
私の事務所のある東京都北区の高齢者保険福祉計画によると、65歳以上の高齢者のうち24.7%もの方が「経済的なこと」を生活上の不安項目に挙げています。
私たちは実はまだまだ自分の親のことを知っていないのかもしれません。
”親と会話したことがあるテーマ”
「健康状態」 94%
「経済状況」 58%、「生活の不便、不安」 50%
「相続」22%、「延命措置」19%、「要介護状態になった場合の対応」14%、「遺品の処分」9%
つまり、「最近どうなの?、調子は?!、ちゃんとやれてるの?」といったことをカテゴリーで分けると、健康や経済などについてよく話すかなあ、という感じだと思われます。
私たち子供世代は、相続、介護、延命措置、遺品整理についてもっともっとよく親と話さないといけませんね。
相続の意向も、介護の希望も、延命措置をしてほしいのかといったことも全て親が元気なうちに確認しておく必要があるものばかり。
といっても、改まってこれらを聞き出そうとすると、「なんだなんだ?、もうオレの葬式の準備かい?!」なんて揶揄されるかもしれませんよね。
そんなときこそ、今流行りの便利ツールを使うのも一つの方法。
「今、流行ってみるみたいだからさ、エンディングノートを書いてみない」
といってプレゼントすれば簡単で、しかも正確に家族へ伝えることが出来ます。
相続、介護、延命措置の希望、形見分けの希望などを書く欄があるので、高齢者でも分かりやすいと評判です。
私が著作したエンディングノートももう間もなく全国発売されますので、販売ページなどをいずれご案内したいと思います。
行政書士阿部総合事務所 行政書士阿部隆昭