「マイナンバー」、「個人番号」、「通知カードの番号」などとバラバラだった呼称が、「マイナンバー」で統一されるようになったようですね。
今後、各方面に利用されることが期待されるマイナンバー
国民の利便性が向上すると謳われいている一方、番号流出による様々なデメリットも指摘されています。
そのような状況の中、新しく発売されるエンディングノートにもマイナンバーの記載を求めるものも現れています。
「マイナンバー対応」
などと書籍の帯に書かれていると、
新しいのかな?
なんだか良さそう!
と思ってしまいがちですが、ちょっと待ってください。
エンディングノートにマイナンバーを書き写してしまってもよいのでしょうか?
よく考えてからにしたほうが良いと私は思います。
今後、預金口座との紐付けなどマイナンバーの利用は拡がる一方。
マイナンバーを保有している個人としては、自ら積極的にマイナンバーを提供する機会は抑えたほうがいい。
マイナンバーを悪用しようと思って聞き出す人たちからの注意喚起情報も出されています。
<消費者庁>
マイナンバー制度に便乗した不正な勧誘や個人情報の取得にご注意ください!
<国税庁>
税務職員を装った者からの年金・マイナンバー制度アンケート等と称する不審な電話や「振り込め詐欺」などにご注意ください
エンディングノートにマイナンバーを記載すべきではないと思われる理由は以下の二つ
1.エンディングノートにまとめるべき情報とマイナンバーは異質
そもそも、エンディングノートは、一覧性のある情報をまとめ、簡単に取り出すことを目的の一つとしています。
マイナンバーそのものは、簡単に取り出せなくても良いと思いますし、その必要性もありません。
今後もマイナンバーを利用するのはごく限られた場面に過ぎないと思われます。
2.マイナンバーは、マイナンバーカード以外に転記しないと決めたほうが管理が楽
マイナンバーに書かれた番号を他のノートなどに書き写してしまうと、番号流出があった際、どこから番号が漏れたか分からなくなります。
エンディングノートはおろか、マイナンバーに書かれた番号をどこにも転記していなければ、マイナンバーカードを盗まれるか盗み見られるかしないと番号の流出はあり得ないわけですよね。
それが、いろいろな場所に転記されてしまうと、情報の流出源の特定が難しくなります。
結局のところ、マイナンバーカードからどこにも転記しないほうがマイナンバーの管理は楽ということです。
滅多に使わない、重要な情報はよりシンプルな管理が求められると思います。
マイナンバーカードを銀行の貸金庫等の安全な場所に保管しているのであれば、エンディングノートに書き写しても構わないと思いますが、個人レベルの最重要秘密ですのでマスキングをする等の工夫は必要になるでしょう。
行政書士阿部総合事務所
行政書士阿部隆昭