「だから言ったじゃない」
よく言われたなあ、子どもの頃。
”言われたっけかな”
「だから言っただろ」
言われたこともあったなあ、サラリーマン時代。
”言ってないよな”
「だから言ったじゃない」、「だから言っただろ」
という言葉が出るケースは、言った当人が思っている状況になっていない場合がほとんどで。
だから普段から勉強しないとダメであれほど言ったじゃない
とか、
今日のミーティングでこの資料準備しとけって言っただろ
とかね。
これらの「だーから言ったじゃない」は、大抵言ってない。
言ってても伝わってない。
伝わっていたとしても、真意が伝わっていない。
だから。
「だから言ったじゃない」と言われても、”おいおいちょっと待てよ、言われていないし”とか、”そういうことならちゃんと言ってよ”とかいう反応になってしまう。
意思の伝達ツールであるはずの言葉が、使い方を間違ってしまうと逆効果になってしまんですよね。
中小事業者の支援の仕事をしてみて思うのですが、この界隈にも「だから言ったじゃない」が存在しています。
例えば、ある事柄について相談を受けアドバイスをしたと。
その後、その事業者から報告を受けた際に、「だからそう言ったじゃないですか」、とかね。
ダメ出し専門のコンサルタントにありがちなパターン。
そんな話を経営者さんから聞くと、なるほど、そういうコンサルもいるのね、とか思う。
自分もそうあってはいけないと思っていろいろと工夫をしています。
その一つが、最後に話した内容を共有すること。
まあ、本日のミーティングのまとめ、です。
相手が何をいつまでにすべきか?
私は何をいつまでにすべきか?
決まったことはなんなのか?
これから決めることはなんなのか?
もう身についているから最後には自動的にまとめ作業に入ることができますし、”これとこれ確認しなきゃ(`・ω・´)”とか毎度思っている訳ではありませんが、おおよそ上記を確認します。
そうすると、どうなるか?
「だから、あのときこう言ったじゃないですか?」
が無くなる。
なぜなら、言ったことと、言ってないこと、伝えたいこと、が整理されているから。
「だから言ったじゃない」
って言いたくなったときは、
”そうか、そうなのか、伝わっていなかったのか”
と思うべきなんだよな。
伝えようと思って言ったことが相手に伝わっていないのなら、それは単なるノイズ。
意味がない。
「だーから、言ったじゃない」
なんて美しくない言葉は世の中から消してしまえ。
解決支援コンサルタント野獣系行政書士阿部隆昭