「原典にあたれ!」
と、誰が言っていたのか忘れてしまった。
受験時代通っていた予備校講師の誰かだとは思うのだけれど。
今でも大切にしている。
インターネット上の情報、書籍の情報、伝聞、経験、実体験、様々な情報に触れる機会が日夜あるが、
「それ、原典はどこなの?」
と、いつも思う。
エビデンスはなに?
根拠ある情報なの?
”エビデンス”なる言葉を初めて聞いたのが行政書士として独立する前の修行時代の法律事務所。
「それ!エビデンスは?」
散々言われたなあ。
当時のボスは人間的にはアレだったけれど、仕事の仕方は間違っていない。
最初にエビデンスと言われたとき、evidenceの意味だと分からずに、本当に海老ダンス??と思った。
エビデンス、超大事。
エビデンス何?と問われたときに、納得いくものを提示できない限り、そのさきに進むことがない。
これは企業の内部対応でも外部対応でも全く同じ。
何を信じるか?
それ、そもそもエビデンスあるの?という視点があれば方向性を間違わない。
エビデンスがあるかどうかで選択肢を切れる。
もちろん、この場合の選択肢は、試験問題ではなく、自分としてはこれをするべきか、しないべきか、といった選択でもある。
自分の中では今でも、エビデンス、原典にあたれ、が源流としてあるから、エビデンスが怪しいもの、原典が不明なものには瞬間的にその場から離れる癖がついている。
この感覚、慣れていない人にとってはまーったく謎の感覚だろうと思う。
ロジカルに考えられることと、肌感を養ったことが、修行時代の成果。
しかし、エビデンスって何ですか??
と先輩に聞こうと思ったときは恥ずかしかったなあ。
根拠とかそういうもんだよ、といった答えがかえってきたと思うけれど、その先輩。
”けだし”に取り消し線が引かれ、”ただし”と直されている法律書を手に、
「これ修正されているんですけど、けだしですよね?」と言うと、
これは”ただし”だよ、”けだし”なんて言葉ないでしょう笑
いやいや、けだし、を、ただし、としちゃ文章が成立しないだろう、と思ったけど言わなかった。
まあ、そういうことある。
行政書士阿部隆昭