資金調達と外国人雇用に強い行政書士阿部総合事務所

認定経営革新等支援機関(中小企業庁)

電子申請システムの存在意義とは?「時間がない」は、本当か? ― 選択と逃避の境界線|行政書士阿部総合事務所

September 30, 2025
約 5 分

LDAMの補助金支援は「枠の当て込み×三点連結」で、申請を
“構想→証拠→回収線”
に接続します。

(枠の当て込み=申請類型の仮置き/三点連結=仕様・見積・KPIを一直線で結ぶ見せ方)

最適枠に仮置き 仕様→相見積→採用理由 KPIと回収線を数値化 体制・スケジュールで担保

この順で設計します

  1. 枠の当て込み(対象・補助率・要件を確定)
  2. 三点連結(仕様→相見積→採用理由→KPI/回収線)
  3. 体制・工程・リスクの補強(実行設計→提出)

サービス概要

補助金申請サポート

新事業進出補助金・ものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金、創業助成金など、御社の経営改善・業績向上実現の視点から最適な補助金助成金を提案。事業計画立案から申請書類作成、採択後フォローまで対応します。オリジナルサービスも活用し、他にはない支援を実行しています。

  LDAM補助金活用診断
(LinkDrive by Abe Method)

カスタマイズしたAIと専門家の知見を融合した独自フレームワーク「AI経営支援型・補助金ナビ&コンサルティングサービス」。自社にとって正しい判断を導き、具体的な戦略の提案をオンライン診断でレポート化します。

創業・起業支援、セミナー講師

ビジネスアイデア構築から事業計画書策定、資金調達(創業融資や創業助成金等)、人材育成、会社設立・許認可取得までトータルサポート。関連士業など万全の支援体制で安心して創業できます。

ビザ・在留資格手続き

ビザ(在留資格)の取得(経営管理、技人国等)・変更・更新取次手続き等、出入国在留管理町認定取次行政書士として法令に則った申請をサポートします。外国人労働者を雇用する企業のコンサルティングも行なっています。

「すみません、仕事が忙しくて申請の準備ができませんでした。助成金は諦めます。」

そんなメッセージを受け取ったとき、 その言葉の端に触れた瞬間、心のどこかで違和感のスイッチが入ったのです。

言葉は丁寧。でもそこにあるのは、明らかに「選択の不在」。


「時間がない」という常套句

私たちは、つい、カジュアルに「時間ない」を使ってしまいますよね。補助金申請サポート業務に取り組んでいる中でも、登場回数が多い言い訳もこれ。

「時間がなくてできませんでした。」

一見もっともらしい。でも冷静に考えてみましょう。

電子申請システムは24時間稼働している。昼でなくても、夜中でも、休日でも作業は可能です。

実際に、日中は本業で忙しい経営者が、夜中に作業して申請を完了させた事例はいくらでもある。

つまり「時間がない」は事実ではなく、単なる言い訳。

正確には「時間をかける選択をしなかった」だけなんです。


やらないこと自体は「悪」じゃない

誤解して欲しくないのは、私は「やらなければならない」と言っているわけではありません。

やらないのも立派な選択です。

  • 他に優先すべき仕事がある
  • 体調がすぐれない
  • 申請にかける工数と得られる効果を天秤にかけて割に合わない

どんな理由であれ、やらないと決めるのは自由。

ただし、そのときに大事なのは 「自分でそう選んだ」と胸を張れるかどうか です。


「逃げ」か「選択」かを分ける線

今回、とあるクライアント様とのやり取りで私が強く感じたのは、ここです。

  • 「時間がなくてできませんでした」
  • 「だからやめます」

これは一見、本人の決断に聞こえる。

でも実際は「外部環境のせいにして自分の責任を回避しただけ」

これを「選択」とは呼べません。

呼べるのは「逃避」。

「選択」は、自分で選んだと自覚する勇気がある。

「逃避」は、他者や環境のせいにして、自分が主体である事実から目をそらす。

この違いは、人生のあらゆる場面で、効いてくると私は考えています。


電子申請が示すもの

そもそも補助金の電子申請が24時間可能なのはなぜでしょう?

ある一面をとりあげれば、それは「忙しい人でも自分のタイミングで取り組めるように」という制度設計の努力です。

制度を作る側だって「現場は忙しい」ことを理解している。

だからこそ、「環境がない」という言い訳を潰すためにシステムは整えられている。

つまり「時間がない」は、制度の仕組みを理解していないか、理解していても使わないか。

どちらにしても、逃避の構造は変わらない。


自分で選んだと、言えますか?

やらないのは自由。誰も強制しません。

でも、やらないときにこう言えるでしょうか?

「私はやらないと選びました」

もしそれが言えないなら、きっと本当はやりたかった。

でも恐れや不安や怠惰に押されて、やれなかっただけ。

「やらなかった」と「やれなかった」は似て非なる言葉。

前者は選択、後者は逃避です。


事業における「揺れ」の正体

私はこれを「揺れ」と呼んでいます。

揺れは「恐れ」から生まれる。

  • 間違えたらどうしよう
  • こんなに忙しいのにこれ以上無理だ
  • 自分にはできないんじゃないか

でも揺れること自体は悪くない。

揺れは「選択に戻る力」を鍛えるチャンスだからです。

一番危険なのは、揺れをそのまま言い訳にしてしまうこと。

「時間がないからできない」と言った瞬間、自分の人生の舵を他人や環境に渡してしまうことになる。


経営者に問いたいこと

補助金の申請に限らず、経営は常に選択の連続です。

  • 価格を上げるか下げるか
  • 人を採用するかしないか
  • 投資をするかしないか

やらない選択も、もちろんアリ。

でもそのときに「自分でそう選んだ」と言えるかどうか。

それが、経営者としての覚悟であり責任なんです。


結論 ― 言葉にできるかどうか

今回の出来事から私が学んだことはシンプルです。

「やらない」も選択。

でもそれを「やれなかった」と言い換えた瞬間、それは逃避になる。

私は経営者の皆さんに問いたい。

あなたが「やらない」と決めたとき、それを「自分の選択」として言葉にできますか?

時間がないのではない。

「時間をかけない」と選んでいるだけなんです。

行政書士阿部隆昭

ノイズが減るほど、経営の純度は高まる ── 経営メタファー考察|行政書士阿部総合事務所
AIとの対話から紐解く「Simulated Coherence」と「サンクコストの呪い」|行政書士阿部総合事務所

行政書士阿部隆昭

行政書士行政書士阿部隆昭
創業支援と資金調達に強い東京都北区赤羽の行政書士阿部隆昭。
事業計画書作成支援、創業融資申請サポート、補助金助成金申請、契約書作成、ビザ申請など、中小企業支援業務をメインに業務を行なっています。
業務経験20年の知見をフル活用し、クライアント様の事業運営をサポートします。