── 怒らず、責めず、文化を伝える「日本人のための武器」
日本に住む外国人は、いま約350万人。
職場・飲食店・電車・マンション、どこにいても文化の違いに出会う時代になりました。
そして同時に、私たち日本人にはずっと1つ悩みがあります。
「指摘したくても、言えない。」
・注意したらトラブルになりそう
・英語で伝えられない
・そもそも何と言えばいいのか分からない
・相手の文化を否定しているようで気が引ける
・我慢するしかない
この“言いたいのに言えない”というストレスは、
実は日本社会のいたるところで蓄積しています。
私は行政書士として、
在留外国人、企業、自治体、地域コミュニティから
無数の相談を聞いてきました。
文化差の摩擦は、決して悪意ではない。
「言葉の不足」から生まれている。
それが、私がCCCを作る決定的な理由になりました。
■ 1. トラブルの9割は「知らないだけ」で起きている
例えば電車。
・リュックは前に
・車内では静かに
・降りる人が先
・音漏れはNG
日本人には当たり前でも、
海外では真逆のルールが標準な国も多いのです。
つまり、
外国人が「マナー違反をしている」のではなく、
単純に“知らないだけ”。
でも、知らない人にどう伝える?
言語?
説明?
注意?
ジェスチャー?
どれもハードルが高い。
日本人は「直接伝える文化」が弱いから、
結局は“我慢”で終わってしまう。
私はここに「構造上の欠陥」を見ました。
■ 2. 日本人には「伝えるための言語」と「ツール」がない
私は補助金支援や経営支援で、
“構造を見る”ことを重視しています。
文化摩擦を観察すると、
日本人の多くは 「怒る」or「我慢する」 の二択に追い込まれています。
しかし、
本来あるべきはその間に位置する 「伝える」 という選択。
ところが、
日本人はこの “伝えるための言語” をほとんど持っていません。
・適切な英語表現
・相手を傷つけない伝え方
・文化背景を説明する語彙
・瞬時に提示できるツール
これらが欠けているために、
本来なら摩擦にならない場面が、摩擦へと変わってしまうのです。
■ 3. CCCは「怒りの代わりに差し出せるカード」
そこで私は、
100個の日本マナーを和英併記でまとめた
“文化のインターフェース”
として、「Cross-Culture Card(CCC)」を作りました。
目的はただ1つ。
「衝突をなくすための“優しい伝達ツール”を作ること。」
「Cross-Culture Card(CCC)」は、
怒りや不満の前にさっと出せるカードです。
✔ 言いづらいことを言語化
✔ 責めない・否定しない
✔ 英語で丁寧に伝えられる
✔ 「知らない」外国人に対してフェアな説明になる
✔ 気まずさを最小化
✔ 日本人自身が“自分の尊厳を守って”伝えられる
あなたが我慢する必要もないし、
相手を傷つける必要もない。
その間をつなぐ “第三の選択肢” が 「Cross-Culture Card(CCC)」です。
■ 4. これは「日本人のためのツール」でもある

多文化共生と言うと、
「外国人を配慮しよう」
「日本が変わるべきだ」
という議論がよく出ます。
しかし私はその前に、
日本人が“自分を守るための手段”を持つことが先だ
と考えています。
誰だって、知らない相手に突然注意するのは怖い。
だからこそ
“怒らずに伝える”ための構造を日本人に提供したい。
その思想は、私が開発したLDAM(LinkDrive by Abe Method)と全く同じです。
・反応ではなく選択
・対立ではなく共鳴
・怒りではなく構造
「Cross-Culture Card(CCC)」はまさに、この延長線上にあるツールです。
■ 5. ホーム画面に入れておけば「その瞬間」に使える
「Cross-Culture Card(CCC)」はアプリではありません。
追加費用も不要。
データ通信だけあれば動きます。
Safariの「ホーム画面に追加」をすれば、
スマホのアイコンをワンタップで100フレーズが開ける。
✔ 電車で
✔ 店舗で
✔ マンションで
✔ 公園で
✔ 温泉で
✔ レストランで
✔ 職場で
困ったその瞬間に、
あなたの代わりに“文化の橋”をかけてくれる。
■ 6. これは未来の日本の標準ツールになる
私は本気で、
「Cross-Culture Card(CCC)」のような「文化インターフェース」は
今後の日本社会に絶対に必要になると確信しています。
人口減少・労働力不足・多文化化。
この流れはもう止まりません。
だからこそ、
人の優しさだけに頼らない仕組み
が必要です。
「Cross-Culture Card(CCC)」はその実験的なプロトタイプ。
・怒りの社会から、伝え合う社会へ
・摩擦を避ける社会から、共に暮らす社会へ
・我慢が美徳の社会から、対話を選べる社会へ
そのための、最初の一歩を作りました。
■ 最後に
「Cross-Culture Card(CCC)」は、
「外国人を注意するためのツール」ではありません。
あなたの生活と尊厳を守り、
相手との摩擦を減らし、
お互いが気持ちよく暮らすための道具です。
文化の壁は、
知識と丁寧さで乗り越えられます。
その橋を、私はこれからも作り続けたいと思います。
行政書士阿部隆昭



