
【22次ものづくり補助金】不採択の理由3つと、反転するための「構造化」完全ガイド
- 22次公募で落ちやすい3つのパターンと、そのチェック方法
- 「構造化」「KPI」「三点連結」など、専門用語の意味と中小企業目線での考え方
- 自社の計画書を、明日からどこから直せばいいかの具体的なヒント
「ものづくり補助金に挑戦したい。でも、どこから手を付ければいいのか分からない」 「前回不採択だった理由が、いまだによく分からない」 そんな声を、行政書士阿部隆昭は現場で何度も聞いてきました。
ものづくり補助金は、書き方のテクニックだけで勝負が決まる制度ではありません。 一方で、「伝わりにくい構成」や「数字のない計画書」が原因で、本来は採択される可能性がある事業が不採択となることも少なくありません。
この記事では、ものづくり補助金22次公募での申請を検討している中小企業の方向けに、 不採択の理由を3つに整理し、その裏返しとして“採択に近づくための構造化”の考え方をお伝えします。
1.まずは「落ちる理由」を3つに整理する
多くの不採択案件を見てきた経験から言えるのは、 不採択の理由のほとんどは、次の3つに集約されるということです。
- ① 比較がない … 他社との違い、新規性・優位性が伝わらない
- ② KPIがない … 「どれくらい良くなるか」を示す数値の根拠がない
- ③ 三点連結がない … 設備・資金・成果のストーリーがバラバラ
審査員は、限られた時間で大量の計画書を読みます。 全ての項目を一律に読み流すのではなく、「採択の判断に繋がる項目から優先して目に入る」と考えた方が現実的です。
つまり、22次で採択を狙うためには、 上の3つを意識しながら「構造化」=読み手が比較しやすい形に並べ直すことが最初の一歩になります。
2.「構造化」とは? ─ 計画書を“分けて並べる”だけでも伝わり方が変わる
難しい理論ではなく、「同じ種類の情報をまとめて、順番をそろえること」だと考えてください。
例)現状 → 課題 → 設備で解決する方法 → 数字の目標 → 投資回収のイメージ、の順に並べる など。
中小企業の現場でよくあるのが、
「自社のこだわり」「設備の説明」「従業員の想い」などが、
一つの段落の中に混ざってしまっている計画書です。
気持ちは伝わるのですが、審査員から見ると次のような状態になります。
- 今どんな課題があるのかが、途中まで読まないと見えてこない
- 設備の効果なのか、従業員の努力なのか、改善要因が分かりにくい
- 数字の話と感情の話が交互に出てきて、頭の中で整理しづらい
そこで、まずは次の5つに「分けて」書くことがおすすめです。
- 現状(今、何が起きているか)
- 課題(どこに問題があるか)
- 解決策としての設備投資(どの設備を、なぜ選ぶのか)
- 改善後の姿(数字で見た変化)
- 投資回収のイメージ(いつ・どのくらいで回収できるか)
すでにドラフトを書いている方は、 一度コピーを作成し、上の5つの見出しを付けて文章を切り貼りしてみてください。 「何も足さなくても、並び替えただけで読みやすくなる」ことを実感できるはずです。
3.KPIの正しい置き方 ─ 「頑張ります宣言」から卒業する
KPIは、「どれくらい変化したか」を測るための数字です。 売上だけでなく、歩留まり・不良率・作業時間・人件費・リードタイムなど、 現場で日常的に使っている数字をKPIとして設定します。
不採択になりがちな計画書の典型例は、次のような書き方です。
| よくあるNGフレーズ | OKな書き方の例 |
|---|---|
|
・生産性を向上させたい ・売上を増やしたい ・効率化を進めたい |
・欠陥検出率を:80% → 95%に引き上げる ・歩留まりを:90% → 98%に改善する ・一件あたりの作業時間を:30分 → 15分に短縮する |
大切なのは、「何の数字を」「いつまでに」「どれくらい」変えるのかを決めることです。 これだけで、一気にKPIらしくなります。
いきなり完璧な数字を出す必要はありません。 まずは「今分かる範囲」で構いませんので、現在値を社内で確認することから始めてください。 現在値がわかれば、改善後の目標値は「現実的に少し高いライン」に置くことができます。
4.三点連結(構想・証拠 ・回収線)で説得力を一気に高める
行政書士阿部総合事務所が現場で使っている用語で、
①構想(何を実現したいか)
②証拠(設備仕様・見積・KPIなどの根拠)
③回収線(いつ・どのように投資を回収するか)
の3つを一本のストーリーでつなぐ書き方を指します。
例えば、外科用の検査装置を導入するケースを考えてみます。
- 構想:救急・外傷など緊急検査の取りこぼしをなくし、対応件数と単価を高める診療体制をつくる
- 証拠:従来の約2倍の処理速度と高解像度をもつ〇〇検査装置を導入し、投資額は1,500万円(うち補助対象1,000万円)
- 回収線:検査件数を月150件 → 220件に増加させ、増加分70件の粗利により約4年で投資を回収する
この3つがバラバラに書かれている計画書が非常に多く、 その場合、審査員は「このスペックが、本当にこの売上増に結びつくのか?」と疑問を持ちます。
そこで、次のように一つの段落の中で三点をつなぐ書き方を意識してみてください。
「今回導入する〇〇検査装置は、従来機の約2倍の処理速度と、微細な異常も検知できる解像度を有している。 これにより、1日あたりの検査可能件数を8件から12件に増やすことができ、 月間の検査件数は150件から220件への増加を見込んでいる。 1件あたりの平均粗利を〇〇円とすると、増加分70件により、月○○円の粗利増加となり、 設備投資1,500万円は約4年で回収可能である。」
このように書くと、構想 → 証拠 → 回収が一つのストーリーとしてつながり、 読み手は「なるほど、この設備だからこそ、この数字になるのだな」と理解しやすくなります。
5.次の一手:LDAM無料診断で、自社の計画書をチェックする
ここまで読んでいただき、
「自社の計画書も、たしかに文章が混ざっているかもしれない」
「KPIや三点連結は、なんとなくイメージできたが、実際の数字への落とし込みが難しい」
と感じた方も多いと思います。
ものづくり補助金の申請は、一度きりの“勝負の書類”です。 その一方で、書類作成に追われてしまい、本来やるべき“構想”に十分な時間を割けていないケースも目立ちます。
単なる申請代行ではなく、「事業の本質から資金を引き出す」ことを目的とした、 AI経営支援型・補助金ナビ&コンサルティングです。 計画書の“構造化”やKPI設定、三点連結のチェックを通じて、 補助金だけでなく、その後の経営改善までを見据えたサポートを行っています。
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- 現在お考えの設備投資の内容
- 前回不採択だった方は、そのときの計画概要
- 現時点で分かる範囲の数字(売上・件数・時間など)
これらを共有いただくことで、「不採択の3つの理由」がどこに潜んでいるかを一緒に確認していくことも可能。
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22次ものづくり補助金は、まだ「間に合う」だけでなく、「改善の余地が大きい」タイミングでもあります。 今回ご紹介した「構造化」「KPI」「三点連結」の3つを意識しながら、 一緒に、採択に近づく一本の計画書を仕上げていきましょう。
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