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『常識とは18歳までに身についた偏見』だといわれるが、遺産分割の場面では個人の常識感覚が顕になってしまう|行政書士阿部総合事務所

June 16, 2014
約 3 分

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常識ではこうだろう、なんて我々は思ってしまいがちですが、常識なんてものは人それぞれ。

微妙に違いますよね。

電車にベビーカーごと入ってくるのは常識からいえばおかしいだろ、とか。
折りたたんで入ってくるのが常識。

引越しをしたら両隣の家には挨拶するのが常識。
いやいや、そんな旧来の常識はもういいんじゃない、っていうのもあったり。






遺産分割は、その個人の常識感覚がより苛烈に主張される場面です。

何と言っても、その人の人生の中で唯一といってもいい不労所得の得られる場面です、相続は。

そりゃ、一生懸命になるのはわかります。

それでも、分けやすい財産ばかりだったら揉め事にはなりにくい。

揉めるのは分けられない財産がある場合。

不動産は分けられない財産の筆頭ですね。

もちろん、不動産も(正確には不動産の所有権も)観念的に持分で分けることも可能ですし、登記によって公示することも出来ます。

ただ、不動産が持分で持ち合いになると、諸々の不具合が生じてくるんですよね。

迅速に処分できないとか、他の所有者の意思を考慮しないといけない場合が出てきてしまいます。

民法自体も、共有状態をなるべく避けるような考え方をしているのはそのため。





現実問題としても、兄弟間で相続財産である不動産を持ちあっているとトラブルの種になりやすい。

じゃ、どうする?
法定相続だと不動産が持分になってしまうから遺産分割にしようか、ってなる。

ここで、常識感覚が登場してくるんですよね。

相続財産が不動産のみで、めぼしい預貯金がなかったとします。
不動産は長男、弟は??

弟は相続する財産なし?
そりゃ、おかしいでしょ。
いくら晩年の面倒を兄さんがみたからって、何もないのはね。
常識からいって、おかしいっしょ。

いっそのこと兄さん、その不動産を売ってカネに換えて半分づつ分けようや。

ってなる。





難しいんですよね、現実は。

現実って生活です。
生活って、よーするにカネです。

カネのことでおかしくなる兄弟間ってたくさんいるんです。

しかも、親がいないので、すでに箍が外れている状態。
もうこうなってしまうと、まとまらない。

遺産分割協議は成立しないし、家庭裁判所の遺産分割調停や審判なんてことになる。

ここまでくると。
財産どうのこうのよりも感情の問題100%になってくる場合も。






うーん、じゃどうしたらいいの?

相続発生前に手当しておくことが大切になるんですね。

手当の方法は、その家庭に合わせていろいろなパターンになるでしょう。

とはいえ、ウチって親族間で揉めそうなんです。

ってなる場合よりも。

あんなに仲良かったのに、相続争いをキッカケにして急速に仲違いをする場合もあったりして。

結局のところ。
死んでしまった後のことは、どうなるか分からないから事前に手当をしておくっていうのが正解なんでしょうね。





行政書士阿部隆昭

行政書士行政書士阿部隆昭
創業支援と資金調達に強い東京都北区赤羽の行政書士阿部隆昭。
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