NHK大阪放送局
子ども×バリバラ“学校をデザインするプロジェクト”前編
<普段「あたりまえ」だと思われている学校のルールや設備。
でも、障害のある子どもたちにとっては、意外なところに、バリアがいっぱい潜んでいる。
「落ち着ける狭い場所がほしい」「ろうかを走らないでほしい」「自分の好きな服で学校に行きたい」など、障害のある子どもたちが、学校で困っている様々なことを発見し、その課題をもとに学校を楽しくするデザインに挑戦するプロジェクトの前編。>
問題はどこにあるのか?、当事者になってみないと何が問題なのかさえわからない。
男と女は性別は違うけど、みんな人間やんか
考えもせずに口から出た言葉だから、自分でもびっくりした。
そう話すのは、自分の好きな服で学校に行きたいと話す小学生
性別に違和感を感じている
自分はスカートのほうがいいのに、毎日ズボンで学校にかよっている。
自分の好きな服で行きたいけど、スカートとか履いて行ったらみんなにキモいって言われるかもしれない。
ランドセルもキライな青。
「小さい頃の自分の気持ちと同じ」と言うのは、パーソナリティのはるな愛さん
学校には男の子の格好をいくのが、自分でもしんどい。
自分ではない感じに思える。女の子の格好で行っても気持ち悪いとか言わない?って友達に聞いたら、
それはあなたの人生だからと言ってくれた。
男なん、女なん?って聞かれるけど。
みんな人間やんか!男と女は性別は違うけど、みんな人間やんか
考えもせずに口から出た言葉だから、自分でもびっくりした。
他にも、ある。
鉛筆だと細くて握りづらいからシャーペンを使いたいけど使わせてくれない。
ノートを取れればいいと思うのになぜと、話す子。
学校に必要なのは独りになれる空間だと言う発達障害の子。
机の下に入り、椅子で自分を隠すと落ち着くという。
学校で落ち着ける場所がないからだ。
小学一年ぐらいのときは掃除道具入れに入っていた。
確かに落ち着くし、そこから外の様子が見れるのがポイント。
中からは外が見えるけど、外から中は見えないのがいい。
オトナの世界ってまだまだ楽。
自分の判断で、その社会からドロップすることも実は意外に簡単にできる。
どうしてもその会社が嫌だったり、精神的に負担がかかるようなら、生活スタイルは多少変わるかもしれないけれど離脱出来ないことはない。
というか、本人の意識の持ちようで出来る。
でも、子供は違う。
自分で決定しても、それを実行する力がない。
だから、我慢する。
いじめられても我慢して通い続ける。
心にダメージを受ける。
誰だ?その感情をすくい上げるのは。
もう、オトナしかいない。
「なんかあったら私のところに連絡して~」
はるな愛さんの何気ないこの一言だけが、本人が掴むたった一本のロープになるのかもしれない。
来週の後編は問題を解決するためのアイデア。
アーカイブで過去の放送を「読む」ことが出来ます。
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