2017/04/08追記あり
行政書士などの専門職ではなく、例えば企業の総務部などでも契約書の製本作業をする機会があると思います。
製本作業に慣れている方であれば、既成の製本テープを使わなくてもキレイに製本できるのですが、急いでいる時や、数十枚同じ契約書を作らなければならないときなどはシールタイプの製本テープがあると便利ですよね。
最も私たちの目に触れる機会の多いのがニチバンの製本テープ。私も仕事で利用しており大変助かっています。
しかし、ニチバンのケースに書かれている貼り方はというと、正直ダメです。
製本テープを用紙の長さピッタリにカットして、合わせるようにして、ハイ!出来上がり!
というのではダメなんですよね。
なぜダメかの理由は最後に説明するとして、私のやり方を順を追って説明します。
簡単なので誰にでも出来ますよ。
ただ、少しだけ工夫します。
知っていればなんということはないですが、製本テープの正しい貼り方を専門職でも知らない人って実は結構多いのです。
1.用紙の厚みを測ります。大体で構いません。
今回は6ミリ程度の厚みのある本なので測りましたが、たいした厚みもない契約書の場合には測らなくても大丈夫。
2.製本テープをカットします。
ここで最初のチェックポイント!!
ニチバンのケースに書かれているように、用紙の縦の長さピッタリの長さでカットしてはダメ!
最低、厚みの2倍以上は余らせる必要があります。
今回の場合は厚みが6ミリ有りましたので上下それぞれ一センチ程度余るようにカットしました。
折り込むために。テープの横幅3分の1程度を貼り付ける目安にします。
3.製本テープのテープを剥がします。
ここで、第2のチェックポイント
テープを最初に全部剥がしてはダメ!
全部剥がして一気に貼ろうとしても絶対に平行に貼ることが出来ません。
貼る前は、方眼を目安に平行が取れていますが、剥離紙を剥がしてしまうとそれが一切に無くなってしまいます。
だから、キレイにまっすぐ貼るために、5センチ程度だけ剥がして先に貼るのです。
反対側を貼るときは、全部剥がしてもオッケーです。
最初に少し貼ってあるおかけで、簡単に平行に貼れます。
4.製本テープに切れ込みを入れよう!
最後のチェックポイント
余らせた製本テープ部分に切れ込みを二本入れます!
完全に封がされました。
5.完成!!
上下も完封。これが正しい製本の仕方です。
なぜ、ニチバンのケースに書かれている方法ではダメなのかというと、最後の画像のように完全に封が出来ないからです。
用紙の長さピッタリに製本テープをカットして貼り付けても、上下は空間が空いていますよね。
製本をして、一枚の用紙とするからこそ、各ページへの割り印が不要になるわけです。
上下に空間があると、間のページを抜いたり、間にページを差し込んだりといった加工がされるやもしれません。
それを避けたいからこそ、製本テープを巻き込んで上下も封印するのです。
もちろん、こうしたからといって100%変造を防げるわけではありません。
ただ、上下がガラ空きよりは全然マシです。
慣れれば簡単ですし、逆にこの方法を知ってしまうと、ニチバンの方法はかなり違和感があります。
本当に完璧を期す場合は、自分で紙をカットして、糊付けにします。
この方法は用紙の折り方にちょっとしたコツがあって、製本テープよりも難しいです。
いずれ、この方法もご紹介します。
行政書士阿部総合事務所 行政書士阿部隆昭
契約書についてもっと知りたい方はこちらもどうぞ。
契約書の袋とじをするときの製本テープの正しい使い方