自分には何も否がないのに相続争いに巻き込まれることがあります。
メディアなどでは、相続の争いのことを「争族」や「争続」といった表現でなされることも多くなりました。
争族にさせない方法が実は一つだけあります。
結論から先に言ってしまいますが、それは、
初動を誤らないこと
こじれてしまった問題も、遡ってよくよく考えてみると、”実はアレが原因だったかもしれない”と思い当たることが多いです。
私達、専門職が事案の処理をしていても、最初に適切な処理をしてくれてさえいれば結論は随分と違ったものになった、と思えるものも多いのです。
といっても、一般の方にとってしてみれば自分たちだけで初動をうまく立ちまわるのはほとんど不可能です。
例えば、親が亡くなった後に遺産分割で兄弟間で話が進まないとしましょう。
何ヶ月も協議を繰り返しても話の展開がない、といったことはよくあるケース。
子どもの頃はあんなに仲が良かった兄弟でもお互いに家庭を持ったりすると、兄弟のことばかり考えてもいられないでしょう。
インターネットのひな形を参考にしながら、遺産分割協議書を見よう見真似で作ったとしても、そのご家族の状況に合わせて遺産分割協議書にはなっていない可能性が極端に高いです。
一般の方が適当に作ってしまった遺産分割協議書が実は争族の火種になることが多いのです。
なぜかというと、
最初に作られた遺産分割協議書がアンカリングの役目を果たしてしまうので、、その後の協議内容が最初の遺産分割協議書の内容に引きづられてしまうのです。
争っている相続人、どちらにとっても本意ではない遺産分割協議書を土台に長期間の争いになっているのは不毛の一言に尽きます。
どうすればよかったか?
最初から相続に詳しい専門職に相談することが大切
これが初動を誤らないということの具体的な行動です。
相続に関する知識に不安がないことはもちろんですが、業務経験がないと適切なアドバイスや過去の事例を引き合いに出す等も出来ないでしょう。
相続を争いごとにさせないためには、初動を誤らないことが大切、というお話でした。
行政書士阿部総合事務所
行政書士阿部隆昭