期待値、という言葉で良いのかな。
参加者からすると、
どうせ無料でしょ。
講師側からすると、
どうせ無料だし。
無料のセミナーは、最初っからそれなりものしか得られないってどこかで思っているし、期待ハズレでも諦められる。
どうせ無料だから。
無料のセミナーは、最初っから、有料のセミナーほど濃密な講義もしないし、多少不満足な結果になったとしても大丈夫。
どうせ無料だし。
無料セミナーって、参加者、講師、どっちにとっても中途半端、だけではなく実はどっちも大損している。
私、もう、つまらないから無料のイベントに参加しない。
理由は、つまらないから。
リアルマネーとしての費用を払っていなくても、カネより貴重な時間を道路に投げ捨てるのはどうにもガマンが出来ない。
無料だから、延々と続く講師の自己紹介に我慢しなければならない、さっさと本題に入ってくれよ、と言えずに。
無料だから、中途半端に突っ込んで、続きは有料で!というつまらない内容にもガマンを強いられる。
結局、リアルマネーは出て行かないけれども、時間を捨て、ガマンも強いられることが極端に多いのが無料セミナー。
だから、無料セミナーはもう参加しない。
私、もう、つまらないから無料のセミナーは開催しない。
セミナーを主催した方ならご理解いただけると思いますが、セミナーを開催するのってものすごい労力を突っ込むことになる。
「セミナー、大変でしょ」
とか、
「セミナーなんてよくやるね」
と、本当によく言われる。
それでも私がセミナーを開催しているのは二つの理由があって。
一つは、セミナーを通して知識や経験をシェアするのは、地域ささえあい活動の一つになるし、問題解決を促す手段としても有用だと知っているから。
もう一つは、人前でおしゃべりをするのが好きだから。
なのですが、最近、限界を少しだけ感じています。
セミナーをやりたくなくなったわけではなく、むしろアイデアはたくさんありますし、チラシも完成しているものもあります。
例えば、
【行政書士阿部隆昭のノウハウ公開 本当に一人で出来る会社設立】
【足元をすくわれないための業務委託契約書の読み方】
【ソーシャルビジネスで必要な著作権と風評被害対策の知識と対策】
【親なき後問題対策のすべて】
などですが、どれもパワポに文字を羅列したよくある専門職のセミナーレジュメではないので時間にして100時間以上の労力を一つのセミナーにかけています。
どれもバックエンドサービスにつなげようと思ってはおらず、そのセミナー単体で十二分に有用なものに仕上げています。
これを無料で開催するのは、正直つまらないです、自分が。
有料ですが、お金をいただく以上はそれ以上のものを持ち帰っていただくつもりですし、参加者の方はセミナー費用の元を取るつもりで本気で聞いて欲しいと思います。
私の大好きなある企業家がセミナーでおっしゃっていました。
無料セミナーを聞きに来る人は、その内容を実践することがない。
有料セミナーに申し込む人は、セミナーを聞く前にすでに実践している。
セミナーを聞く前に内容を実践することなど物理的に無理、というわではなく、セミナー講師のことも調べあげ、一言も聞き漏らさないように姿勢を正し、前乗りでセミナーに臨むことになる。
これが、セミナーに参加する方の正しいお金の使い方ですし、セミナー講師としては正しいお金の得方です。
つまらないから、もう無料のセミナーも開催しないし、無料セミナーにすることもありません。
もちろん、もちろん無料セミナーの中にも良いモノある、なんてことは知っているのですが、ここはあえて無料で切り分けることを原則にします。
ただし、たった一つだけ例外があって。
知識は必要ですが、どうしてもセミナーにお金を出すことが難しい方々がいらっしゃるのは事実。
それについては、仕事ということではなく、ライフワークとしてセミナーは開催していきます。
行政書士阿部総合事務所
行政書士阿部隆昭