採択後・支払い|実績報告
制度情報の確認日:2026年10月24日

資金・購入条件・人員・契約・証拠を確かめる手順と、特定の制度例を分けて解説します。制度名・数値・日程がある箇所は確認日付きの例です。実際に利用する年度・公募回の最新条件を公式サイトで確認してください。
目次|気になるところから読む
採択された設備が届き、販売店から請求書が来た。「あとは払って領収書を出せばよい」と考えていないでしょうか。
実績報告では、申請した病院が、認められた内容の機器を、認められた期間・方法で導入し、支払ったことをつなげて説明します。振込依頼人に病院名が表示されていても、どの名義の口座から払ったかが別に確認される場合があります。
この記事は、すでに採択・交付決定を受けた院長向けです。新規申請の公募が終了していても、採択済み案件にはその年度・公募回の手引きが適用されます。新しい公募の要領と、採択を受けた回の実績報告の手引きを取り違えないようにしてください。
最初に、制度名・公募回・期限・現在地を1枚にする
採択と交付決定は同じではありません。手元の通知で確認してください。機器の契約・発注日、納品・検収日、支払完了期限、実績報告期限を並べ、該当する要領・手引きを使います。前年の記事や販売店の一般説明だけで進めないことが大切です。
ここでは具体的な扱いの例として、省力化投資補助金一般型の「実績報告の手引き」(2026年8月25日更新)を参照します。カタログ注文型や、ものづくり・東京都等の別制度に、この支払ルールを一律適用するものではありません。該当回・手続きの公式資料一覧
機器1台を、見積から写真まで追えるようにする
| 工程・資料 | 照合する項目 | 不足しやすいもの |
|---|---|---|
| 見積・選定資料 | 型式、数量、本体・付属品・工事の内訳、選定した相手 | 相見積、最終見積、値引き後の明細 |
| 契約・発注 | 実際の契約者、相手方、発注日、金額 | 注文書だけでなく受注の確認、契約の記録 |
| 納品・検収 | 届いた機器、設置先、日付、内容を確かめた記録 | 納品書、検収日・確認者の記録 |
| 請求 | 申請者と請求先、型式・数量、税、値引き、支払先 | 「医療機器一式」だけでは分からない明細 |
| 支払 | 口座名義、相手方、支払日、請求との金額対応 | 通帳等の名義情報、振込実行後の記録 |
| 設置・現物 | 導入した個体、設置状況、必要な管理表示 | 全体と型式・製造番号が読める写真等 |
この表は確認用です。制度指定の様式、写真の撮り方、管理表示、添付の要否は該当する手引きで確定します。写真はカルテ画面、飼い主・スタッフの個人情報、診療上不要な写り込みを避けてください。省力化一般型では、費目別・発注先別に証拠書類を保管し、原本も保存するよう案内されています。同手引きp.13・18
院名が同じでも、支払者が同じとは限らない
たとえば申請者が「株式会社○○」、病院の看板は「△△動物病院」。請求書は院名、支払口座は代表者個人名、振込依頼人欄だけ会社名、という組合せはないでしょうか。
院名で請求されたことだけで、直ちにすべて対象外と決まるわけではありません。ただし、申請者・契約上の購入者・支払者がどう対応するのか、資料で追える必要があります。法人の支出を院長個人の口座から立て替えてよいと自己判断せず、支払う前に、その制度で認められる方法を確認してください。
省力化一般型の同手引きでは、補助事業者名義の口座からの銀行振込・口座振替を基本とし、現金による振込みや発注先以外への支払いは認めないとしています。振込の依頼人欄は任意設定できるため、口座名義を証明する通帳等も必要です。同手引きp.25〜26
すでに支払っている場合は、事実と資料を確認したうえで事務局へ相談します。名義や日付を後から実態と異なる形に書き換えたり、同じ代金を確認なしに二重で払ったりしないでください。
カード・分割払いは「期限内に買った」だけでは足りない
| 支払方法・状態 | 先に確かめること |
|---|---|
| 銀行振込 | 補助事業者の口座から発注先へ払うこと、完了記録を取れること |
| カード払い | 制度が認めるか、カード・引落口座の名義、口座引落完了までの期限と証拠 |
| 分割・割賦 | 対象期間内の支払完了・所有権移転が必要か。支払日が期間外に残らないか |
| 代表者・第三者による立替 | そもそも認められるか。後日精算すればよいと判断しない |
| ネット銀行の振込予約 | 予約受付ではなく、実行日以降の振込完了が確認できる記録を取る |
省力化一般型の同手引きでは、カード払いしかできない補助対象経費がある場合は事前相談とされています。「ポイントが付くから」という理由で機器代をカード払いへ変える前に確認が必要です。割賦で期間内に支払い・所有権移転が完了しない場合の注意も、チェックリストに示されています。同手引きp.18・25
振込手数料を引いただけで、対象経費が変わることもある
請求書の金額と振込額が違うときは、その差額の説明が必要です。値引き、振込手数料、相殺などを、同じものとして扱わないようにします。
省力化一般型の同手引きには、税込55万円の請求から先方負担の振込手数料880円を引くと、税抜の対象経費が49万9,200円になる例があります。税抜50万円の機器を入れたつもりでも、他に要件を満たす機械装置がなければ、事業全体の不交付に関わる注意です。同手引きp.27
これは省力化一般型の具体例です。機器の最低単価や手数料の扱いを、ほかの制度にもそのまま当てはめません。少額の差でも、支払前に請求額・振込額・補助対象額を照合する意味があります。
販売店へ資料を頼むなら、発行時点で伝える
補助金の実績報告で使用するため、実際の購入者、機器の型式・数量、内訳、発行日が分かる見積・納品書・請求書をお願いします。納品・検収時には、導入個体の型式・製造番号と設置状況も記録したいので、確認できる状態でのご協力をお願いします。必要な追加資料は制度の指定を確認してお伝えします。
表記の訂正が必要なら、販売店に実際の取引に即して発行・訂正してもらい、訂正前後の履歴も残します。申請額に合わせた請求額の作り替えや、発注日の遡及は行いません。機器や納期が変わった場合は、通常の証拠集めとは別に変更手続の要否も確認します。
デジタル化・AI導入補助金2026では、申請者が実績報告を作成した後、IT導入支援事業者による確認等を経て提出する流れです。第三者へ実務支援を依頼しても、この制度上の役割がなくなるわけではありません。交付決定後に必要な手続き
診療の合間に、証拠書類と期限の確認を抱えている院長へ
行政書士阿部総合事務所の行政書士・阿部隆昭が、提出済み申請と交付決定内容、見積・請求・支払資料を照合し、足りない資料、販売店に依頼すること、事務局に確認すること、報告までの残り工程を具体化します。支払前の確認から実績報告まで、任せられる実務の範囲をお伝えします。
まずは制度名・年度/公募回、交付決定の有無、支払済みか、事業完了・報告の期限をお知らせください。ご自身で申請した案件や、他の支援者が関与した案件も、現在の状況と役割分担を確認して対応可否をご案内します。受給の保証や、すでに対象外となった支出を有効にすることを約束するものではありません。



