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ポイント整理『空家等対策の推進に関する特別措置法』 「空家等」か「特定空家等」によって何が変わるのか|行政書士阿部総合事務所

◎空家等対策の推進に関する特別措置法

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/187/pdf/s051870111870.pdf

法律第百二十七号(平二六・一一・二七)
◎空家等対策の推進に関する特別措置法
(目的)
第一条 この法律は、適切な管理が行われていない空家等が防災、衛生、景観等の地域住
民の生活環境に深刻な影響を及ぼしていることに鑑み、地域住民の生命、身体又は財産
を保護
するとともに、その生活環境の保全を図り、あわせて空家等の活用を促進するた
め、空家等に関する施策に関し、国による基本指針の策定、市町村(特別区を含む。第
十条第二項を除き、以下同じ。)による空家等対策計画の作成その他の空家等に関する
施策を推進するために必要な事項を定めることにより、空家等に関する施策を総合的か
つ計画的に推進し、もって公共の福祉の増進と地域の振興に寄与することを目的とする。

 

この法律の制度趣旨は、以下の点です。

・地域住民の生命、身体又は財産を保護すること。

・生活環境の保全を図ること。

・空家等の活用を促進すること。

 

 

 


(定義)
第二条 この法律において「空家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であって居
住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土
地に定着する物を含む。)をいう。ただし、国又は地方公共団体が所有し、又は管理す
るものを除く。
2 この法律において「特定空家等」とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険
となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が
行われていないことにより著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境の保全
を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等をいう。

 

「空家等」

・建築物、付属の工作物及びその敷地。

 ※空家の敷地も含まれるので空家「等」と定義されています。

・居住、使用されていないことが常態となっていること。

 

特定空家等

・放置すれば倒壊等著しく危険

・著しく衛生上有害

・著しく景観を損なっている

・放置することが不適切

 

「特定空家等」に該当する建物であれば、第9条2項によって立ち入り調査をすることができ、第14条により助言・指導、勧告、行政代執行まで出来るようになります。

あまりにひどい場合には、法律上の根拠をもって撤去することが出来ると、条文上はそうなっています。

空家となっているその建物が、「空家等」に該当するのか、「特定空家等」に該当するのかによって、その建物の行く末が異なることになるのです。

 

 

 

(空家等の所有者等の責務)
第三条 空家等の所有者又は管理者(以下「所有者等」という。)は、周辺の生活環境に
悪影響を及ぼさないよう、空家等の適切な管理に努めるものとする。

所有者・管理者には適切な管理をするような努力義務が定められました。

 

 


(市町村の責務)
第四条 市町村は、第六条第一項に規定する空家等対策計画の作成及びこれに基づく空家
等に関する対策の実施その他の空家等に関する必要な措置を適切に講ずるよう努めるも
のとする。

 

第三条は、空家等の所有者・管理者の努力義務でしたが、第四条は市町村に対しての努力義務が定められています。

 


(基本指針)
第五条 国土交通大臣及び総務大臣は、空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施す
るための基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めるものとする。
2 基本指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項
二 次条第一項に規定する空家等対策計画に関する事項
三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項
3 国土交通大臣及び総務大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、
あらかじめ、関係行政機関の長に協議するものとする。
4 国土交通大臣及び総務大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

 

(空家等対策計画)
第六条 市町村は、その区域内で空家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施するため、
基本指針に即して、空家等に関する対策についての計画(以下「空家等対策計画」とい
う。)を定めることができる。
2 空家等対策計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類その他の空家等
に関する対策に関する基本的な方針
二 計画期間
三 空家等の調査に関する事項
四 所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項
五 空家等及び除却した空家等に係る跡地(以下「空家等の跡地」という。)の活用の
促進に関する事項
六 特定空家等に対する措置(第十四条第一項の規定による助言若しくは指導、同条第
二項の規定による勧告、同条第三項の規定による命令又は同条第九項若しくは第十項
の規定による代執行をいう。以下同じ。)その他の特定空家等への対処に関する事項
七 住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項
八 空家等に関する対策の実施体制に関する事項
九 その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項
3 市町村は、空家等対策計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公
表しなければならない。
4 市町村は、都道府県知事に対し、空家等対策計画の作成及び変更並びに実施に関し、
情報の提供、技術的な助言その他必要な援助を求めることができる。


(協議会)
第七条 市町村は、空家等対策計画の作成及び変更並びに実施に関する協議を行うための
協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。
2 協議会は、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)のほか、地域住民、市町村
の議会の議員、法務、不動産、建築、福祉、文化等に関する学識経験者その他の市町村
長が必要と認める者をもって構成する。
3 前二項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

 

 


(都道府県による援助)
第八条 都道府県知事は、空家等対策計画の作成及び変更並びに実施その他空家等に関し
この法律に基づき市町村が講ずる措置について、当該市町村に対する情報の提供及び技
術的な助言、市町村相互間の連絡調整その他必要な援助を行うよう努めなければならな
い。

 

第四条は市町村の努力義務でしたが、本条は都道府県知事に課された努力義務です。

市町村と連携して空家等の対策を執ることが求められています。

 


(立入調査等)

第九条 市町村長は、当該市町村の区域内にある空家等の所在及び当該空家等の所有者等
を把握するための調査その他空家等に関しこの法律の施行のために必要な調査を行うこ
とができる。
2 市町村長は、第十四条第一項から第三項までの規定の施行に必要な限度において、当
該職員又はその委任した者に、空家等と認められる場所に立ち入って調査をさせること
ができる。
3 市町村長は、前項の規定により当該職員又はその委任した者を空家等と認められる場
所に立ち入らせようとするときは、その五日前までに、当該空家等の所有者等にその旨
を通知しなければならない。ただし、当該所有者等に対し通知することが困難であると
きは、この限りでない。
4 第二項の規定により空家等と認められる場所に立ち入ろうとする者は、その身分を示
す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
5 第二項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈して
はならない。

 

その建物が「空家等」に該当すれば、所有者を把握するための調査権限が市町村長に与えられ、

「特定空家等」に該当すれば、立ち入り調査まで出来ることになります。

立ち入り調査できるのは、市町村の職員か、「その委任した者に」となっているので、不動産取引の知識を持っている専門家が予定されているのかもしれません。

立ち入り調査をするときには、5日前までに所有者等に通知するのが原則になっているのですが、通知困難のときには除外になっているのがポイント。

空家になっている場合には、実際問題として所有者と連絡取れないことがほとんどでしょう。

こういった時に手詰まりにならないように、予め手当をしているわけです。

 

 


(空家等の所有者等に関する情報の利用等)
第十条 市町村長は、固定資産税の課税その他の事務のために利用する目的で保有する情
報であって氏名その他の空家等の所有者等に関するものについては、この法律の施行の
ために必要な限度において、その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のた
めに内部で利用することができる。
都知事は、固定資産税の課税その他の事務で市町村が処理するものとされているもの
のうち特別区の存する区域においては都が処理するものとされているもののために利用
する目的で都が保有する情報であって、特別区の区域内にある空家等の所有者等に関す
るものについて、当該特別区の区長から提供を求められたときは、この法律の施行のた
めに必要な限度において、速やかに当該情報の提供を行うものとする。
3 前項に定めるもののほか、市町村長は、この法律の施行のために必要があるときは、
関係する地方公共団体の長その他の者に対して、空家等の所有者等の把握に関し必要な
情報の提供を求めることができる。

 

空家の課税状況について自治体の中で情報共有することの根拠付けの条文です。


(空家等に関するデータベースの整備等)
第十一条 市町村は、空家等(建築物を販売し、又は賃貸する事業を行う者が販売し、又
は賃貸するために所有し、又は管理するもの(周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよ
う適切に管理されているものに限る。)を除く。以下第十三条までにおいて同じ。)に
関するデータベースの整備その他空家等に関する正確な情報を把握するために必要な措
置を講ずるよう努めるものとする。

 

市町村には、空家等のデータベースを作成し、情報を把握するような努力義務が定められています。

 


(所有者等による空家等の適切な管理の促進)
第十二条 市町村は、所有者等による空家等の適切な管理を促進するため、これらの者に
対し、情報の提供、助言その他必要な援助を行うよう努めるものとする。(空家等及び空家等の跡地の活用等)


第十三条 市町村は、空家等及び空家等の跡地(土地を販売し、又は賃貸する事業を行う
者が販売し、又は賃貸するために所有し、又は管理するものを除く。)に関する情報の
提供その他これらの活用のために必要な対策を講ずるよう努めるものとする。


(特定空家等に対する措置)
第十四条 市町村長は、特定空家等の所有者等に対し、当該特定空家等に関し、除却、修
繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置(そのまま放置
すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるお
それのある状態にない特定空家等については、建築物の除却を除く。次項において同
じ。)をとるよう助言又は指導をすることができる。
2 市町村長は、前項の規定による助言又は指導をした場合において、なお当該特定空家
等の状態が改善されないと認めるときは、当該助言又は指導を受けた者に対し、相当の
猶予期限を付けて、除却、修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るため
に必要な措置をとることを勧告することができる。
3 市町村長は、前項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る
措置をとらなかった場合において、特に必要があると認めるときは、その者に対し、相
当の猶予期限を付けて、その勧告に係る措置をとることを命ずることができる。
4 市町村長は、前項の措置を命じようとする場合においては、あらかじめ、その措置を
命じようとする者に対し、その命じようとする措置及びその事由並びに意見書の提出先
及び提出期限を記載した通知書を交付して、その措置を命じようとする者又はその代理
人に意見書及び自己に有利な証拠を提出する機会を与えなければならない。
5 前項の通知書の交付を受けた者は、その交付を受けた日から五日以内に、市町村長に
対し、意見書の提出に代えて公開による意見の聴取を行うことを請求することができる。
6 市町村長は、前項の規定による意見の聴取の請求があった場合においては、第三項の
措置を命じようとする者又はその代理人の出頭を求めて、公開による意見の聴取を行わ
なければならない。
7 市町村長は、前項の規定による意見の聴取を行う場合においては、第三項の規定によ
って命じようとする措置並びに意見の聴取の期日及び場所を、期日の三日前までに、前
項に規定する者に通知するとともに、これを公告しなければならない。
8 第六項に規定する者は、意見の聴取に際して、証人を出席させ、かつ、自己に有利な
証拠を提出することができる。
9 市町村長は、第三項の規定により必要な措置を命じた場合において、その措置を命ぜ
られた者がその措置を履行しないとき、履行しても十分でないとき又は履行しても同項
の期限までに完了する見込みがないときは、行政代執行法(昭和二十三年法律第四十三
号)の定めるところに従い、自ら義務者のなすべき行為をし、又は第三者をしてこれを
させることができる
。10 第三項の規定により必要な措置を命じようとする場合において、過失がなくてその措
置を命ぜられるべき者を確知することができないとき(過失がなくて第一項の助言若し
くは指導又は第二項の勧告が行われるべき者を確知することができないため第三項に定
める手続により命令を行うことができないときを含む。)は、市町村長は、その者の負
担において、その措置を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者に行わせるこ
とができる。この場合においては、相当の期限を定めて、その措置を行うべき旨及びそ
の期限までにその措置を行わないときは、市町村長又はその命じた者若しくは委任した
者がその措置を行うべき旨をあらかじめ公告しなければならない。
11 市町村長は、第三項の規定による命令をした場合においては、標識の設置その他国土
交通省令・総務省令で定める方法により、その旨を公示しなければならない。
12 前項の標識は、第三項の規定による命令に係る特定空家等に設置することができる。
この場合においては、当該特定空家等の所有者等は、当該標識の設置を拒み、又は妨げ
てはならない。
13 第三項の規定による命令については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章
(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。
14 国土交通大臣及び総務大臣は、特定空家等に対する措置に関し、その適切な実施を図
るために必要な指針を定めることができる。
15 前各項に定めるもののほか、特定空家等に対する措置に関し必要な事項は、国土交通
省令・総務省令で定める。

 

市町村長は、特定空家等についてどういったことが出来るのかが定められています。

1項では、除却・修繕等の助言・指導

2項では、勧告

3項では、命令

9項の行政代執行まで市町村長のとる措置が重大になっていきます。

 


(財政上の措置及び税制上の措置等)
第十五条 国及び都道府県は、市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策
の適切かつ円滑な実施に資するため、空家等に関する対策の実施に要する費用に対する
補助、地方交付税制度の拡充その他の必要な財政上の措置を講ずるものとする。
2 国及び地方公共団体は、前項に定めるもののほか、市町村が行う空家等対策計画に基
づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため、必要な税制上の措置その
他の措置を講ずるものとする。
(過料)
第十六条 第十四条第三項の規定による市町村長の命令に違反した者は、五十万円以下の
過料に処する。
2 第九条第二項の規定による立入調査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、二十万円以下
の過料に処する。
 附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日か
ら施行する。ただし、第九条第二項から第五項まで、第十四条及び第十六条の規定は、
公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。(検討)
2 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘
案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基
づいて所要の措置を講ずるものとする。
(総務・国土交通・内閣総理大臣署名)

 

住宅:空家等対策の推進に関する法律関連情報 - 国土交通省住宅:空家等対策の推進に関する法律関連情報 – 国土交通省
 
 
 
報道発表資料:空家等対策の推進に関する特別措置法の施行期日を定める政令について - 国土交通省報道発表資料:空家等対策の推進に関する特別措置法の施行期日を定める政令について – 国土交通省
 
空き家・空き地|宇都宮市空き家・空き地|宇都宮市
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
京都市:京都市空き家の活用,適正管理等に関する条例について京都市:京都市空き家の活用,適正管理等に関する条例について
 

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