東京都が公表している資料によると、高齢者単身世帯(65歳以上の一人暮らしの高齢者)の数は、15年後の2030年には90万世帯、14.2%(総世帯数に対する割合)になります。
内閣府の資料によれば、安定して右肩上がりのカーブを維持し、全世帯に占める65歳以上の者がいる世帯の割合は、30年の間に20%も増加していいます。
高齢者の家族と世帯|平成26年版高齢社会白書(全体版)
65歳以上の一人暮らし高齢者の増加は男女ともに顕著であり、昭和55(1980)年には男性約19万人、女性約69万人、高齢者人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%であったが、平成22(2010)年には男性約139万人、女性約341万人、高齢者人口に占める割合は男性11.1%、女性20.3%となっている(図1-2-1-3)。
そういった状況になると問題になるのが、独居老人の孤立死問題
ご近所さんやお友達との交流が少ない人は、ますます孤立死の可能性が高まります。
孤独死を身近に感じている単身高齢者の割合は45.4%
東京都監察医務院によると、東京23区内に住む65歳以上の一人暮らし高齢者が平成25年、自宅で2869人亡くなっていました。また、(独)都市再生機構が運営管理する賃貸住宅(約75万戸)では、同じく25年度、単身居住者の死亡件数が194件確認されています。
■あなたは孤独死を身近に感じますか?/単身高齢世帯の割合
・とても感じる……………14.6%
・まあ感じる………………30.8%
・あまり感じない…………27.8%
・まったく感じない………22.7%
・わからない………………4.0%
明らかに身近に迫っている孤立死問題に対して、この記事の著者が行った方法は確かに有効だと思います。
マンションの住人に対する「安否確認を必要としているか」のアンケートを実施する。
管理組合またはマンション管理会社がしっかりしたところですと、こういったアンケートをせずとも住人の状況をある程度把握しているはずです。
そのうえで、地域包括支援センターなどの公的機関に対してアドバイスを求めるのがもっとも簡単でかつ有効な方法です。
マンションの理事の方でしたら、すぐにこういった提案を議事会に諮ることも必要ですし、住民の方でも理事の方やマンション管理会社に相談したりといった方法もあるでしょう。
孤立死問題に直面している人は、自らこの問題に対処することがなかなか難しいのが現実。
そういった意味で、さまざまな方法を利用して地域全体で支えるようが行動が必要でしょう。