『介護の”ほんとう”がわかる本』
図書館で借りてきました。
「介護離職」という用語もあるぐらい、介護とお仕事の両立は難しい。
さまざまな方の事例が紹介されているのですが、認知症の母親と二人ぐらしでフルタイムを維持し続けるというのは相当な苦労があるでしょう。
当初、要介護2で認定を受けて、デイサービスと訪問介護をそれぞれ週二回づつ。
三年後に職場の配慮で自宅に近い事業所に転勤。
デイサービスと訪問を週5日に増やしてのフルタイム勤務です。
要介護5になり、食事や歩行は介助が必要で、通常の会話や排泄は難しくほぼ一日うとうとしている状態。
そうなると、介護保険内では収まりきらず、合計で毎月13万円ほどの実費負担だといいます。
身体についても、ものすごく大変ですが、出費も痛いですよね。
なるほどなあと思ったのは、
むしろ出費はしょうがない。
出るものは出ると考えている。
”介護保険利用限度額を超えてはダメ、その範囲内で収めなくては”と考える人も多いようですが、選択の問題だと思います。
今はまだ、施設に入るのに比べて居宅介護のほうが安いのですが、ケアマネージャーさんの経験によると、介護保険利用限度額内の自己負担1割と超過した全額負担の合計が月15万円になるのが居宅介護か施設に入るのかの分岐点
どちらにしても、家族それぞれ事情を考えながら最善の方法を一人で考えるのはとても大変ですよね。
何が正しいのか分からなくなってしまいそうです。
要介護者のサポートももちろん大切ですが、介護者が孤立しないような地域の取り組みはこれからの社会にますます求められると思いました。