【超簡単家族信託】WEB講座シリーズ8回目の今回は、「家族信託」の基本的な仕組みをおさらいしてみようと思います。
信託ってなんですか?
と聞かれたとき、どう答えるのが正しいのでしょうか?
信託は、他の誰かに自分の財産の管理処分を託する仕組み
ここが信託のキモです。
財産の所有者が託す人となり、その財産の管理や処分を託される人がいる。
信じて託す、これが信託のキホン。
委託者の財産の管理や処分を受託者に任せる仕組み
これが信託です。
委託者と受託者の二人が登場してきましたが、これまでにも説明してきたとおり信託にはもう一人の登場人物がおります。
そう、「受益者」がいましたよね。
受益者は、「益」という文字がついているとおり、信託の利益を受ける人のこと。
信託契約で定められた目的に従って財産の管理・運用をした利益は、受託者(任された人)の利益になるのではなく、受益者の利益になるのです。
事例を挙げます。
お父さんの賃貸アパートを信託財産として、娘に信託をしたとしましょう。
受託者である娘がアパートの管理をしますので、賃料は一旦娘の元に入ります。
しかし、信託の利益を受けるのは受益者であるお父さんとする信託にしました。
信託財産を管理した結果の利益ですから、受託者である娘さんは、受益者であるお父さんに利益である賃料を渡す義務があるのです。
お父さんは、何もしなくても、財産の管理処分を受託者に任せっきりにしていても、利益を享受する仕組みが出来上がるのです。
委託者、受託者、受益者の三者が揃い、それぞれの役割を持たせることによって、売買や贈与や委任などといったな法律行為をいくつも組み合わせることなく、信託行為だけで財産管理や財産承継の仕組みが実現できる。
【超簡単家族信託】WEB講座シリーズ8回目のまとめ
信託の基本的な仕組みは、他の誰かに自分の財産の管理処分を託すること。
次回、【超簡単家族信託】WEB講座シリーズ9回目は、家族信託を始める方法について書きます。
これまで話しを簡略化するために、契約によって信託を始める方法しか書きませんでしたが、実は他にも信託を始める方法があるのです。