タイトルをご覧になって、何を根拠にとお思いの方もいらっしゃるでしょう。
日本政策金融公庫総合研究所少企業研究第一グループが行った『経営者の事業方針に関するアンケート』内で定義付けられているグループ分けです。
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/sme_findings150126.pdf
有効回答数が3990社というのですから、データとしては参考にすべき結果が盛りだくさんでとても勉強になります。
先の定義付けは、経営者の年齢と分析の切り口の項にあります。
2ページ目ですね。
アンケート回答企業の経営者の平均年齢が57.9歳
平均値でいえばそれぐらいの年齢かなと思ったのですが、その次の問いが面白いと思いました。
Q. 経営者として最も能力を発揮できる年齢
A. 44.4歳(平均)
現役社長の平均年齢は59歳です。
その方々が、社長として最も脂が乗っているのは44歳とおっしゃっている。
これから起業される20代の方にしてみたら、まだまだこれから。
40代の方でしたら、今が飛び立つタイミング、かもしれません。
経営者の代でいいますと、
創業社長が45%
二代目30%
三代目15%
四代目9%
四代も続いている企業が一割もあるのはちょっと意外でした。
さらに、経営者の性別についてもみてみると。
男性94.2%
女性5.8%
Facebookなどを見てみると、比較的女性の企業家が多いのでこれほどの男女差があるとは思いませんでした。
経営者となった理由(複数回答)
先ほどの年齢による分類である「若手経営者」と「中高年経営者」とで同じ割合が多い中、「若手」と「中高年」とで差がついているのは以下の3つの項目。
・事業を継ぎたいと思ったから。
・事業経営の面白さを味わいたかったから。
・多くの収入を得たかったから。
いずれも「若手」が10%程度上回っています。
経営に必要な情報の収集先をみてみると。
「若手経営者」と「中高年経営者」とで著しい差が付いているのは「異業種の経営者」
「若手経営者」 21.9%
「中高年経営者」12.0%
若手経営者ほど異業種との交流は盛んに行われ、その密度も濃いものになっているようです。
情報の収集先としてのSNSの利用についても、
「若手経営者」 13.1%
「中高年経営者」 5.9%
と差が開いています。
この結果は、経営の相談相手の項目にも反映されていまして。
異業種の経営者と回答した割合
「若手経営者」51.3%
「中高年経営者」 36.4%
40代の若手経営者は、異業種との交流も積極的で、SNSなどのインターネットを使って営業も得意。
意識としては、事業経営を楽しみつつ、高収入を得るために努力している。
そういったことが垣間見えてきます。
高収入はサラリーマンでも出来るかもしれませんが、事業経営の面白さを味わうのためには起業するほかありません。
ゲームの範囲で起業の「雰囲気」を味わってみるのもアリだとは思いますが、所詮、ゲームと本番は全くの別物。
確かに安易な起業はキケンだと評するのも分かりますが、踏み出さないことには一ミリたりとも歯車が回らないのも事実。
どういった歯車の回し方をするのかは、もちろん人それぞれですが。
いつかやる、今度やる、時期がきたらやる
と言いながら同じ季節を迎えてしまうのだけは避けたいですね。