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夫婦は一緒に住まなければならない?配偶者は親族?|行政書士阿部総合事務所

October 17, 2014
約 4 分

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夫婦は一緒に住まなければいけません。

だって、法律に書いてありますし。

じゃあ、一緒に住んでよ!って言えるの?
その前に配偶者と親族の関係についての話しに付き合ってもらってもいいですか?

結局、その方が話しがわかりやすくなりますし。
お友達との話しのネタに使えるかもしれないので。
 

「親族」と「親戚」は一般的には同じような意味合いの言葉を指すものと思います。

お客様によく質問されるのが、配偶者の地位。

奥さんや旦那さんは親族なのか、親族じゃないのか。

そもそも、親族って何なの?

 

答えは、民法にあります。

 

(親族の範囲)
第七百二十五条
次に掲げる者は、親族とする。
一  六親等内の血族
二  配偶者
三  三親等内の姻族

 

 

血族は原則的には血のつながりのある関係です。

血のつながりはないにもかかわらず法律のチカラで血族を擬制する制度も日本にはあります。

それが皆さんも知っている養子縁組制度。
血のつながりがないのに、親族の仲間に入ることができるんですね、縁組をしてしまえば。

血のつながりのある血族は、自然血族ともいいます。

対して、養子縁組のように、法律が擬制した血族のことは、「法が「定」めた血族という意味で法定血族と呼びます。

 

姻族というのは、「配偶者の血族」もしく「血族の配偶者」の関係にあるものをいいます。

奥さんの弟、兄貴の嫁とかそんな感じです。

 

 

で、配偶者ですが。

法律上の配偶者(役所に婚姻届を出した人)にある、というだけでもれなく配偶者は親族になります。

血族や姻族が親等によってグループ分けがされていないのでとてもシンプル。

日本では重婚が認められていないので、複数の旦那さんや奥さんを持つことが許されません。

民法第732条(重婚の禁止)
配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。

配偶者は親族です。

大事なのは、ここから。

配偶者が法律上の親族になっているとどんな効果があるのでしょうか?

例えば、こんな条文があります。

第730条(親族間の扶け合い)
直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない。

血のつながりがないから配偶者は血族じゃないですよね。
でも、「同居の親族」。
ここに引っかかります。

「同居」している配偶者は扶けあわないといけないんです。
これって、法律上の義務ですよ。

家事を手伝わない旦那に
『洗い物ちょっとはやってよね(♯`∧´)』
とか
『子供の面倒、たまにはみてよ(¬_¬) 』

って言っていいんです。
だって、法律がそうしなさいって言ってますから。

同居している配偶者は、730条で扶けあわないといけないですよね。
同居してなきゃいいんじゃない、別に協力しなくっても。
って思った人、います?

そもそも、夫婦って同居しないといけないんです。

民法はこんなところまで家族関係に気を遣ってくれます。

これです↓

第752条(同居、協力及び扶助の義務)
夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

世の中にごまんといる単身赴任族はどうなるの?

単身赴任は、生活の本拠は別という訳ではないので単身赴任でも同居の義務違反ではありません。
夫婦は一緒に住まなければいけません。

法律上の義務です。

出て行った旦那に「一緒に住んでよ!、ちょっとは協力してよ(♯`∧´)』って訴えられるのでしょうか?

法律に定められた権利や義務は、その実現に向かって最終的には国が(具体的には、国の出先機関である裁判所が)応援してくれるシステムになっているんです、日本は。
※もちろんたくさんの例外あり。

判例(最高裁判所や大審院で確定した裁判で、今後の判断基準として使われるものです)が出ちゃっています。

同居義務の履行は任意にされなければ目的を達せられないことは明らかなので、性質上強制履行は許されない。(大決昭5・9・30民集9-926)

裁判所としては、「これはちょっとムリ( ^ ^ )/□」

自分らで解決してくれって裁判所は言っています。

同居義務を直接に争ったのかどうかはわかりません。

結論。
・夫婦は同居しなければならない。
・同居は法律上の義務
・国は手を貸してくない。