遺言書のことを専門職は、「いごんしょ」と発音しますが、
一般的には、「ゆいごんしょ」と言うことがほとんど。
私も、講座など高齢者を前にしてお話しをする際には、「ゆいごんしょ」と意識して言うことが多いですし、講座始まりに予め断りを言います。
遺言書は、専門職は「いごんしょ」と言うことが多いので、講座中も「いごんしょ」と言ってしまうかもしれませんが、「ゆいごんしょ」と全く同じ意味です。
といったように。
今朝のTBSラジオで大好きな生島ヒロシさんが、
「ゆいごんしょ」、まあ法律的には「いごんしょ」ですが。。。
といった感じで話しを継いでいらしたのですが、正確にはこれも適切ではなくて。
法律的にも「ゆいごんしょ」でOKです。
法律的といってしまうとですね、法律上の根拠が必要になるんですね。
私のアタマが固い訳では決してなく笑、感覚的に反応してしまうんです。
それ、何法?、どの条文だ?、ん?
ってなる。
法律的な主張をする場合には、法律上の根拠がなければならない。
原則的にはですよ。
遺言書は、「いごんしょ」と読まなければならない。
といった規定はもちろんないので、
遺言書の呼び方は、「いごんしょ」でも「ゆいごんしょ」でもどちらも正しいです。
しかしですね。
私たち専門職同士とか、分かっている人同士の話なら良い(むしろ、その方が話していてしっくりくる)のですが、そうではない方々を目の前にした際の話としてはどうでしょう。
言葉を発する場合には、全て後ろに伝えたい事や意味があるわけで。
大抵の場合は、聴いていらっしゃる方に理解して頂くためにお話しするわけですよね。
であるならば、
遺言書を「いごんしょ」と言うことはですよ、
単なる独り言
↓
相手にとっては意味のないこと。
↓
つまらない話
講座中の場合にはですね、次に、
↓
眠りたい、帰りたい
となります。
理解できない言葉を使うことで、伝えたいことがしっかりと伝わらない。
講師側、お話しする側としては、避けたい状況ですよね。
ですので、
遺言書のことを、理解しづらい言葉である「いごんしょ」とは言わないほうがよい。
以前の私も実は、講座の最中で、いごん、いごん、いごん、を繰り返していました。
ですが、
これって、どうなんだろ?と。
お客様から遺言書のことを言う時は100%「ゆいごんしょ」です。
「いごんしょ」作って欲しいんだけど。。。
この「いごんしょ」がさあ。。。
は絶対にない。
ということは、「いごんしょ」は公用語じゃないんだなと気が付いたんです!
「いごんしょ」は外国語と同じなんです、一般的には。
突然、意味の分からない外国語を話されたら混乱しますよね、アタマの中が。
それと一緒です。
でも、それが、ずっとずっと続いたとしたら。。。
そっと、その場を離れますよ、普通は。
講座の最中だったら、眠りにつくか、今日の夜ご飯を考えることにするか、用事を思い出して席を立つか。
更にさらに、
講座では、相手の貴重なきちょうな二時間を頂いている事実が存在します。
楽しかったら良いな♪
勉強になる話が聞けるかも♪
と、期待して参加したら。
講師はわからない専門用語ばかり。
詳しいのは分かるんだけど、何がなんだかさっぱりわからなかったわ。
そんな印象を持たれってしまったとしたら。
参加者にとっての二時間は、まったくのムダ時間。
ここまで読み進めていただきありがとうございます。
その上で、こう、思われる方はいらっしゃいませんか?
遺言書を「いごんしょ」と発音したぐらいで、そんなの些細な事だし、大丈夫だいじょうぶ。
お前、気にし過ぎ、アホちゃう
いやいや、これはですね
話し手の姿勢の問題なんですよ。
より伝わりやすいように。
より理解していただくように。
参加者の時間が無駄にならないように。
と思ったら、遺言書を「ゆいごんしょ」と読もうと気をつけますよね。
それだけじゃあなくって、
他の言葉や言い回しや講座の組立などにも、この視点で考えましょうよ、って言っているわけです私。
そうしたら、講座の設計から変わってくるから。
先ほどの生島ヒロシさんに話しを戻します。
さすが大好きなヒロシ!
しっかりと、「ゆいごんしょ」と言ってからの「いごんしょ」
これなら伝わるし、理解できる!
ラジオを聴いている人には、日本語の「遺言書」三文字がしっかりとアタマに浮かんでいるはずです。
来月開催する「親なき後問題」の講座のスライドを作っている最中に聴いたので、こんな感想を持ちました。
もしも、参考になれば嬉しいです。
行政書士阿部隆昭