ある商店、―私たちのような専門職でも事情は同じですが―へ継続的にお客さまに来店してもらうためにはどうしたら良いのでしょう?
一つの買い物や、目的のモノを手に入れたら終わりというのではなく、商売をしている側からいうと、継続的に商売が回る仕組みです。
話しは変わるのですが、私、ラジオをよく聴きます。
このブログでも何度か書いているのですが、朝はTBSラジオで生島ヒロシさんの番組に決まっています。
絶対にと決めている訳ではないのですが、TBSラジオにチャンネルを合わせていることが多く、他の局を聴くのはごくたまにです。
それが日曜日の夜。
日曜日の夜だけはTBSラジオが面白くないので、ニッポン放送とかFMを聴いているんですね。
で、今朝月曜日を迎えたのですが、違和感を感じてすぐにTBSに戻しました。
気が付いたんですが、毎朝TBSラジオにしているのは生島ヒロシさんの話が面白いのもそうなのですが、
いつも聴いて覚えているので、番組プログラムの進行が時計代わりになっているから。
皆さんもありますよね、毎朝めざましテレビを時計代わりにしているとか。
番組の面白さ+時計としての機能
付加価値といったらありふれていますが、コレがあると、ずっとその「商店」―今回でいえばラジオ番組―を乗り換えられたりしないという事に気が付きました。
簡単に乗り換えることが出来ないプラスワン
しかも、そのプラスワンは付録程度ではなく、重要度が高いほど効果が高い。
テレビが好きじゃないというのもありますが、私がラジオを好きなのは、耳だけ貸せば他の作業をすることが出来るから。
パソコン作業をしながら、なんとなくでも時間を知ることができる。
もちろん、パソコン画面に時計表示は出てはいるのですが、気にしなくても時間経過を感じる事が出来てしまうというのは自分にとっては大切。
さて。
昨年お世話になったお客さまから先日相談のお電話を頂きまして。
当時の案件とは全く別だったのですが、そのお客さまの立場からすると、私以外の専門職に相談すると最初から話しをしないといけないわけです。
大変すぎる状況を、です。
それが、以前かかわって、ヒアリングした情報を前提にしますので、お客さまからいうと断然楽なわけですよね。
家族や親族の状況などが頭に入っているので、相談を受ける私としても全くストレスなく情報整理をすることができます。
行政書士の仕事+信頼
プラスワンである信頼関係が出来ているので、依頼する側も依頼を受ける側も、双方が楽なんですね。
私にとってのラジオ番組のプラスワンは時計代わりでした。
換えられないといっても、対象が時刻なので変えようと思えば、サクッと換えることは出来ます。
それだけにプラスワンとしての重要度はとても弱い。
重要度は高いけれども、いとも簡単に換えることが出来るものもあります。
プラスワンとしての「価格」
私たちの仕事でいえば、
行政書士の仕事+「価格」
会社設立0円
などといった価格設定をされる先生方もいらっしゃいますし、もちろんそれはボランティアではないのでもちろんゼロ円ではないです。
必要ではない顧問料が継続的に払うような仕組みになっている場合もあるでしょう。
価格といったものは、絶対的な価値ですので、比較するのは極端に簡単です。
誰にでも分かりやすい。
だからこそ、簡単に安いほうに乗り換える。
同じものだったら、そりゃ、安いほうが良いに決まっていますよね。
同じものなら、ですよ。
ですが、プラスワンとしての機能が「信頼」だったとしたら。
これは簡単に換えることが出来ない。
信頼を積み重ねるのはどうしてもある程度の時間がかかりますし、相性といったものも重要な要素になるでしょう。
だから、なかなか代わりになる人がいないし、新たに見つけるとなったら大変な作業。
お客さまからすると、プラスワンが重要であるほどなかなか換えることが出来ません。
だから、商売をする側からすれば、換えることが出来ないプラスワンがあれば、お客さまは継続的にあなたの商店を利用してくれるはず。
「信頼」は、換えることが出来ないプラスワンとしては、正に理想的。
であるからこそ、一つ一つ信頼を積み重ねることが、継続的にその「商店」を利用して頂ける仕組みづくりとして最速なのではないか、と思いました。
私もこの業界が18年と長いので、多くの専門職の仕事ぶりを見てきました。
こうされたらイヤだろうな。
この対応をしてくれれば、依頼者としては安心するだろう。
こういった経験を踏まえながら今の仕事をしています。
本日は、そのお客さまの案件で、ある弁護士の先生をお会いします。
訴訟案件ですので弁護士に依頼するのですが、電話だけで打合せを済ませ、お客さま一人だけで新しい先生の事務所に行ってもらうという対応をする専門職も多いですし、その状況を今までよく見てきました。
いくら信頼している先生の紹介だからといって、一人で専門職のドアをノックするのは不安ですよね。
だから、私は同行させてもらうことにしています。
そして、お客さまを引き合わせる前に、私だけで弁護士にお会いしてきます。
大切なお客さまの重要な事件を担当して頂くのに、
自分の役目は終わったから後は知らん!
といった対応をしたくありません。
今後も関係が続くお客さまですので、事件の経過を把握しておく必要もありますし。
先週末、懇意にしている司法書士と雑談をしたのですが、
「なんで、そこまでしてあげるの?」
と言われまして。
でも、私にとっては普通のことなので、全く問題ないです。
ここを曲げてしまうと、何のために専門職になったのかわからなくなってしまいます。
あっ!、結論ですね。
継続的にお客さまに愛される仕組みづくりをするには、
本業にプラスワン!
が必要かもしれませんよ、という話でした。
それでは。
行政書士阿部総合事務所
行政書士阿部隆昭
信頼の大切さを気付かされたキッカケのひとつ。
視覚障がい者ボウリングの世界チャンピオンと。
大大大好きな写真!