あるメガネ販売店が小規模事業者持続化補助金を活用して販路開拓に成功した事例をご紹介しましょう。
弊所において間接的にご支援した事業者です。
ターミナル駅から徒歩5分程度のエリアで創業したのですが、その駅の反対側出口(繁華街側)に複数の競合店が存在し、創業計画の想定よりは売上が伸びない状況が続いていた。
広告手段としては、自分なりにチラシを作り、ポスティング業者に委託をしたが全く反響なし。
更に、バス広告や郵便局でのチラシ設置も取り組みました。
こちらも反響なし。
弊所も創業当時に、郵便局内のラックにチラシを一定期間置いてみましたが、全く反応がなく、悔しい思いをしたのを思い出しました。
今回の小規模事業者持続化補助金の対象経費は、インターネット広告。
ある商材のターゲット顧客に向け、対象を絞ったことが販路開拓に成功した要因の一つであると考えます。
このあたりの感覚が実は難しいのですが、補助金によって経費の一部が補填されると考えれば、大胆なチャンレンジも可能です。
当社事業にとっては、この販路開拓手段が最もマッチすることもわかりました。
これは正直、やってみないとわからない”世界”だったりします。
今回のインターネット広告によって、広告前と広告後では150%程度の売り上げ向上を実現しています。
補助金には、補助金を使った事業の実施期限があります。
当社はその期限を過ぎた後でも、自社の費用で引き続きインターネット広告に取り組んでいます。
これも、補助金活用によって、当社事業にマッチした広告手段を発見することができたことが大きいです。
特に創業期は限られた資金の中で、早期に事業を軌道に乗せることを目指す必要がある。広告費だけに資金を投下することも難しい状況の中で、最適だと考えられる広告手段を選択することもまた難しい。
こういった状況下にこそ、補助金を活用するメリットがあります。
自社で投下する資金のうち、3分の2もしくは4分の3を補助金で補填してもらえると考えると、自社で投下する資金はそれぞれ3分の1もしくは4分の1に抑えることができる。
そうであれば、様々な広告手段あるいは広告対象やエリアなどについて大胆にチャレンジすることができる。
補助金活用によって自己資金の支出を抑え、かつ、当社にとって最も費用対効果が高い広告手段を知ることができる。
これらは、どの業種業態でもあっても同様であり、小規模事業者持続化補助金は、事業者が新しい販路開拓手段にチャレンジする際の資金面でのサポート制度であることを考えるのが補助金制度の正しい理解であることは間違いない。
行政書士阿部隆昭